春のG1の現実 Mr.Indigo

  • 2018.11.30 Friday
  • 23:53
―雑兵日記PREMIERダイジェスト、今回はたりきさんの9ヶ月ぶりのMVP獲得の原動力となった、馬券の現実シリーズの特集です。ゲストはもちろんこの方。
「ダノンリバティや」
―お久しぶりです。お元気ですか?
「当たり前や」
―でもオーストラリア移籍後のレースは4戦して全部着外みたいですが…。
「ヤネがあかんな」
―騎手ですか?
「やっぱりユタカやないと」
―相変わらず態度がでかいですね。まあ気にせず本題にいきましょう。たりきさんの馬券の現実シリーズですが、今もご覧になってますか?
「毎回チェックしてるで。やっぱりあんまり当たらへんな」
―とはいえ、たまに的中してますよね。それで、今回も成績を調べてみようという企画なんです。
「でも予想してるレースの数が多いから大変やな」
―ですから今回は対象をJRAのG1だけに絞ることにしました。
「なるほど」
―CMの後、まずは春のG1シリーズを振り返ります。
 
<雑兵日記PREMIERの予想はPスポ!本紙担当・渡海文殊が10月の予想を振り返ります>
「悪くはないが…」
<MVPは1着2着が逆で3着は無印。最優秀作品賞は○▲で決まり◎が4着。テーマは1着2着は的中で3着が無印。結果はガチガチだっただけに、威張れる予想ではないですね>
「うむ」
<MVPも最優秀作品賞も本命対抗の2択をきっちり間違えてるし>
「今回は『やまがある日記』が思ったほど伸びなかったな。MVPにしても、個々の作品のインパクトで上回るヤマガアルマルーンが優勢だと思ったんじゃが…」
<確かに難しいところではありますが、評価を見誤ったのは事実です>
「そうじゃな。残念ながら」
<テーマなんか実質3着当てみたいなものですよね。それで得票ゼロのインディゴブルーに▲を打つあたりがさすがです>
「うるさい!神妙に聞いていたら調子に乗りおって」
<…すみません。でもたまには完璧に当ててくださいよ。大外れは最近ないですけど、毎月こんなのばっかりじゃないですか>
「わかった。任せておけ」
<これもいつものパターンですね。何の根拠もないんですが…>
「では今から根拠を言おうか?」
<やめてください。来月頭のPスポの存在意義がなくなりますから。とにかく次回をお楽しみに!> 
 
―では春のG1を見ていきましょう。まずフェブラリーステークスはタテ目で決着し、馬券は7点で的中ゼロです。
「本命のテイエムジンソクは2番人気12着。ペースが速かったな」
―次の高松宮記念も本命のレーヌミノルが7着で外れ。馬券は6点でした。
「2番人気1着のファインニードルに△を打ってるけど、ほかは壊滅やな」
―桜花賞も6点買って全滅。無印にしたアーモンドアイが勝ち、本命のハーレムラインは14着でした。皐月賞は点数不明ながら、本命にしたジャンダルムは9着で無印のエポカドーロが1着です。
「あかんなぁ。狙い過ぎちゃう?」
―確かにずっと人気薄を本命にしてますね。次の天皇賞は1着から3着まで△が並んで◎のサトノクロニクルは12着。見事なタテ目です。馬券は8点でした。
「ほんまに本命があかんな。どんどんいこ」
―ヴィクトリアマイルはまたも無印のジュールボレールが勝って本命のデアレガーロは16着。この時はボックス買いを試みたものの、11点買って全滅でした。
「悲惨やな」
―オークスはアーモンドアイに△を打ったものの、本命にしたカンタービレは13着で馬券3点全滅。ダービーは掲示板が無印ばかりで◎のダノンプレミアムは6着。馬券は19点で、もちろん全部不的中です。
「ほんまに本命が掲示板にすら載らんな…」
―次は安田記念。ここも無印のモズアスコットが勝ち、本命のキャンベルジュニアは11着。馬券は4点でした。
「おいおい、当たらんまま春のG1が終わってしまうで」
―そしてグランプリ・宝塚記念も無印のミッキーロケットが勝って本命のゼーヴィントは14着に沈みました。馬券は9点。
「70点買って全滅かいな。ほんまにひどいわ。でも、何か忘れてるような気がするなぁ」
―気のせいじゃないですか?春のG1は的中なし、ということですね。
「うーん…わかった!大阪杯や」
―あっ!そうですね。去年からG1になったもんだから、うっかりしてましたよ。大阪杯は△◎○で決着してました。
「配当は?」
―8点買って馬連29.3倍と3連複27.8倍が的中です。
「おお!すごいやん。回収率はどないなる?」
―買ったのはのべ78点。的中が57.1だから、回収率は73.2%ですね。
「なんや、普通やん。おもんないな。じゃ、秋のG1いこか」
―いや、やめておきましょう。有馬記念まで終わってから総括すべきだと思いますよ。
「今はホープフルステークスが最後なんやけど。大阪杯がG1になったのも忘れてるし。アホちゃう?」
―馬にアホにされる私っていったい…。ショックなのでここで失礼します…。
 
<この番組はPスポの提供でお送りいたしました>

【テーマ】「ガチンコ」とか「プロレス」とか静かにしててくれよ がりは

  • 2018.11.30 Friday
  • 23:26

ガチで、と軽々しく使う輩が増え、そのたびに私は違和感を覚えその後の話がちっとも入ってこなくなるので困っています。

ガチンコ、は相撲に語源があり、八百長の対義語であることは今では割合広く知られています。

ガチンコで有名だったのが貴乃花若乃花であり、彼らが所属していた藤島部屋の力士でした。

今回の騒動で貴乃花部屋の力士が千賀ノ浦部屋に移った初日、稽古内容の違いに驚いたそうですね。

貴乃花部屋では基本的にぶつかり稽古が場所前も場所中も中心だったそうですから。

逆に八百長を駆使して長期政権を築いたのが千代の富士であったと言われます。

八百長をするにも実力が必要だ、何をもって八百長とするのか、人は土俵に何を見に来ているのか、モンゴル勢はどうだったのか、など語りたいことはたくさんあるがここは措きます。

年6場所、15日間の興行をあやふやなルールの中で続けていくために、彼らがどんな工夫を重ねているか想いを馳せてからガチンコと言いなさい、と。

興行側がちゃんと考えないから力士がうまくやらなくてはならなくなったのでしょう。

その結果どんどん汚れていった面もあるとは思いますが、考えてみれば八百長なんて実力差がないと成立しない話なのです。

相撲界で圧倒的に強いのにわざと負ける必要はありますか?

100kgを超える鍛え上げた肉体同士が全力でぶつかる競技自体の負荷もそうですが、土俵という舞台装置を改善しなければ安定的に興行を続けることは難しいのは、土俵に上がってみてよくわかりました。

境川部屋の稽古場にお邪魔したのですが、踏み固められて物凄く固いし滑りやすいです。

さらにここに塩がまかれるわけで、あそこに投げ捨てられて怪我しない方が難しいと思います。

怪我を誰もが抱えながら相撲を取っている状態で、興行には相撲を見に来るファンもいますが、贔屓の力士を見に来る人も多くて、人気者の有無が興行を左右します。

人気者が出場しないと業界全体が傾くんです。

 

ガチの対立概念は先ほども上げたように八百長です。

勝敗が決まっている、という意味だとおもいます。

まあ、それもいいでしょう。

私が我慢ならないのはガチの対立概念としてプロレスを置かれることであり、そんなたとえをする人の話は他がどんなに良い内容でも全く信用できません。

 

相撲であれば立ち合いこう立って、張って張って張ってをこらえて下手をつかんで引き付けて一気に寄るね、という打ち合わせは可能に思えます。

一分を超えれば大相撲と呼ばれる世界であり、大抵は十秒程度の試合なわけで、観る人が観ればわかるのでしょうが、多くの人はその力士らしさを楽しめれば満足するのでしょう。

それに全部が全部八百長なわけではないし。

プロレスで開始十秒で試合が終了したら暴動が起きます。

通常の試合で十分程度、通常のメインイベントなら二十分程度、タイトルマッチになると三十分を超えることもざらです。

もし、勝敗が決まっていたとして、この長さの時間数千人の観客を熱狂させることができるでしょうか。

そしてそれができるのであれば、それがどこかのくだらない誰かが使っているプロレス≒八百長のニュアンスとあっているでしょうか。

プロレスをちゃんと観たことがない奴ほど知ったかぶりで「ああ、この間部長同士でもめてた奴、プロレスなんでしょ?」なんて平気で言うのです。

「がりはさんは若手の成長を促すためにわざとあんなにきつく言ってくれてるんだよ!わかれよ!」「なるほど、プロレスですね!」という会話をトイレの個室で聞いた時の私の悔しさ。

二人とも間違ってるからな!!

 

ガチンコ、ガチ、という単語を耳にした時に頭にくるしもやもやするのは、「じゃあ君の普段は全て八百長なのかね」「君の言うガチンコとは何かね」「勝負が決まっているからこそ真剣にやらなくてはならないということに気が付かないのかね」とポンポンポンポン疑問が頭に沸くからであり、そんな軽い言葉の使い方をしてほしくないなあと思うからなのだけど、プロレスファンにもいるんですよ。

「NOAHだけはガチ」

なんて言う人たちがね。

 

相撲、プロレスに限らず肉体の表現者は怪我や死と隣り合わせで真剣に戦っています。

それはフィギュアスケートとてそうでしょう。

そこにガチンコという言葉や八百長という言葉が入り込む隙は無いと思うのです。

ガチンコなんて言葉、忘れ去られればいいと思っています。

黙ってプロレスを観てくれればいいのに。

【テーマ】まるーんちゃんのフィギュアスケート鑑賞講座〜GPS雑感

  • 2018.11.30 Friday
  • 19:30

今月のテーマはGPS!

 

GPSといえば!ISUグランプリシリーズ!
ぐろーばるぽじしょにんぐしすてむ?なんですかそれは。
まさにこの季節うってつけのテーマというわけで、ちょうど予選が全戦終了し、ファイナルの出場者が出そろいました。今年もいろいろありました。ほんとに色々あった…

とりあえず男女シングルのファイナル出場者を見ていきましょう。

 

男子
日本 羽生結弦(フィンランド大会1位・ロシア大会1位)→怪我にて欠場
日本 宇野昌磨(カナダ大会1位・日本大会(NHK杯)1位)
USA ネイサン・チェン(アメリカ大会1位・フランス大会1位)
チェコ ミハル・ブレジナ(アメリカ大会2位・フィンランド大会2位)
ロシア セルゲイ・ヴォロノフ(アメリカ大会3位・日本大会(NHK杯)2位)
韓国 チャ・ジュンファン(カナダ大会3位・フィンランド大会3位)
カナダ キーガン・メッシング(カナダ大会2位・ロシア大会5位)→繰り上がり出場

 

女子
ロシア アリーナ・ザギトワ(フィンランド大会1位・ロシア大会1位)
日本 紀平梨花(日本大会(NHK杯)1位・フランス大会1位)
日本 宮原知子(アメリカ大会1位・日本大会(NHK杯)2位)
ロシア エリザベータ・トゥクタミシェワ(カナダ大会1位・日本大会(NHK杯)3位)
日本 坂本花織(アメリカ大会2位・フィンランド大会3位)
ロシア ソフィア・サモドゥロワ(アメリカ大会3位・ロシア大会2位)

 

男子は間違いなくメダルの色を争ってくるであろう上位3人が予選で全くかぶっていなかったことがわかります。
羽生君も実はGPS2戦で1位をそろえるのは初めてのこと。ロシア大会のFS前の練習中足首を痛めたため、ファイナルは欠場になってしまいました。単に足のことを考えればそもそもFSをやめておくべきだったのでしょうが、ロシアという約束の地でOriginを滑る機会を逃すわけにはいかなかったのだと思います。転倒こそありましたが演技やステップの面では素晴らしく向上しており、胸に迫るものがありました。とにかくしっかり治してほしい。

SP「秋に寄せて」、凄まじい演技でした。あの美しい4Sを見たでしょうか。本人以外にはしばらく抜けそうもない得点です。彼の目指すパーフェクトパッケージの演技の意味を見せつけられたように思いました。

彼の演技はもう一つ一つが我々ファンにとってはかけがえのないギフトなので、体を大事にしてほしいです。
同じく1位1位通過の宇野選手、シーズン序盤にはお遊戯会みたいだった(失礼)月光がすっかり板についてきました。NHK杯では正直一人だけオーラが違っているなと感じました。コンビネーションが足りなかったのが惜しかった。ありえない角度で着氷しても降りてしまう膝のやわらかさが彼の強みですが、出来栄えが重視される今回のルール改正に合わせてジャンプの完成度を高める必要もありますね。全体的にジャンプがもう少し安定するとよいのですが、シーズン後半戦仕上げてくると思います。
今年からエール大学医学部に進学したネイサン・チェン選手。まさに文武両道眉目秀麗好青年と三拍子そろった彼ですが、最近はちょっと大人なグラビアに挑戦したりとかもして。
新生活ではラファエルコーチと離れてなかなか思うように練習ができておらず、なかなかパーフェクトな演技とはいかないようです。特にショートが安定せず、フリーで取り返す場面が多く見られました。今シーズンのSPがゴージャスでめっちゃ好きと思ってたけどFSも見れば見るほどほれぼれします。七分袖ずるい。
チェコのブレジナ選手とロシアのヴォロノフ選手は二人ともベテラン。ブレジナ選手は最近結婚して公私ともに充実しているのか、ベテランらしい落ち着いた演技を見せてくれています。
ヴォロノフ選手は去年に引き続いてのファイナル進出。今年もファイナルでセリョージャの演技が見られるなんて夢のよう。最年長のくせにNHK杯の公式練習でぎりぎりまで滑っていた姿が素敵でした。突然の死をとげたカザフスタンのデニス・テン氏の振付でFSを滑ります。テン君のことを思い出すと今でも胸が痛みます。多くのスケーターがショーやエキシビションで彼への追悼のプログラムを滑っていて、どんなに愛された人だったのかと、そんな風に実感して悲しくなってしまうのです。
韓国のチャ・ジュンファン選手は羽生選手と一緒にトロントのクリケット・クラブで練習中の17歳。細身の長身でナイーブな印象ですが、力強さも持っています。同じ場所で練習しているだけあって羽生選手にスケーティングが少し似ているところも。男子には珍しくセカンドにトリプルループを跳んでくるのでそこも注目です。ジュリエーーーーーーーット!
羽生選手欠場の繰り上がりで代表の座を得たキーガン・メッシング選手。地元開催のファイナルに出場出来て素直に良かったなあと思います。パトリックが引退した今カナダのエースはキーガンです。軽やかで柔らかいスケーティングと、コミカルな表情の変化に注目です。

 

もちろんファイナルに進出叶わなかった選手たちの中にもドラマがありました。

今年からクリケット・クラブに拠点を移したジェイソン・ブラウン選手は髪型を変えて心機一転といきたいところですがなかなか環境を変えてすぐに結果を出すのは難しい。そんな中フランス杯で見せたSPは本当に素晴らしかった。彼のしなやかでやわらかな表現が余すところなく出ていました。4回転を入れない構成にもかかわらず得点は96点。SPの時点では2位のネイサン選手を10点も引き離しました。ブライアン・オーサーコーチの誇らしげな笑みが印象的でした。これからもっと強くなっていくと思います。
ロシアのミハイル・コリャダ選手はこのグランプリシリーズは厳しい内容でした。ひょっとしたら実力全て出し切ったら一番羽生選手をガチンコで倒せる選手かもしれない、それぐらい高い技術を持っているのに、なぜか安定しない。ノーミスの演技がほぼなかったと思います。そろそろ演技の終わりに自分に心底失望した顔以外を見せてほしいのですが。

 

男子選手は全体的に今回のルール改正に苦戦している選手が多い印象でした。

30秒演技時間が減って楽になったかと思いきや、かえって体力的にはきつくなってしまいました。ジャンプも1本減っていますがジャンプ1本にかける時間は10~15秒程度ということで、30秒の演技時間短縮は間の時間を削ってしまって選手には休憩が少なくかなりきついようです。
また、転倒による減点が多くなったのもありますし、スピンやステップのレベル判定がかなり厳しくなったように思います。
広島まで見に行ったNHK杯でも、女子の激闘に比べるとちょっと男子は残念な内容でした。

ファイナルでは皆の素晴らしい演技を期待したいですね。

 

次に女子。今シーズンのグランプリシリーズは本当に読めない展開でした。

最後の4枠が決まるのに最終戦のフランス杯までもつれ込む大混戦。ふたを開けてみるとロシアと日本で3つずつ枠を分け合う形となりました。おおよそ順当に予想通りと言えるのはザギトワ選手と宮原選手ぐらいじゃないでしょうか。
今シーズンのザギトワ選手は身長が大きく伸びました。多くの女子選手は体型の変化でスランプになりますが、それを全く感じさせない安定感。もちろん五輪シーズンほどの完全無欠さとはいきませんが。

個人的にSPのオペラ座の怪人は編集がイマイチだと思っていて、彼女の技術はもちろん素晴らしいもののあまり好みではないです。忙しい人のためのファントムって感じで、短い時間に詰め込みすぎて余韻がなくどうにも落ち着かない。ユーロチームのプログラムはちょいちょいこういうのがある。

全然関係ないけどマサルとじゃれてる写真をもっとインスタにあげてほしい。
今シーズン前半でいちばん嬉しかったのは、私がずっと大好きだったエリザベータ・トゥクタミシェワ選手の復活です。最推しと言っていいかも。NHK杯で生で見られて本当に感激しました。FS中に観客に拍手を煽る自信に満ちた姿が素晴らしかったです。17歳で世界女王になって以降、ロシアの次々現れる若い選手に押され、怪我もあり、なかなか勝てていませんでした。その彼女が持ち前の3Aとセクシーな演技で帰ってきてくれました。こんなに調子がよさそうなリーザを見るのは数年ぶりです。本当にうれしい。エキシビションのToxicも注目。かなり刺激的。ミーシン門下はエキシで脱ぐ伝統でもあるのでしょうか。好き。
ロシア3人目は16歳のサモドゥロワです。私もまだ彼女についてさほど詳しくないのですが、無尽蔵に強力な若手が供給されるロシア女子の新たな目玉の一人です。
日本女子からは3人がファイナル出場を決めました。

宮原選手のSPは今シーズン全選手のプログラムの中で一番好きです。彼女の技術と表現力の粋が詰まった素晴らしいプログラムで、演技の最初から最後までスケーティングがとぎれることなく流れる。まるで繊細で精工な工芸品のようなのに、水や風や、そういう自然の力強さも感じます。さっとんは日本のエースとしての自覚がありすぎだと思う。

序盤で使っていた衣装の色と背中のドレープがとてもすてきだったので変えてしまったのは少し残念。海外からコーチを招いてURを取られがちだったジャンプの改善にも取り組んでいます。
坂本花織選手はGPS序盤に2試合を終えてなかなか代表が決まらずやきもきしていたのではないでしょうか。出られてよかったです。溌剌としたイメージですが今シーズンのテーマは大人っぽい演技、と言いながらまだまだかわいさが残ってて、それも好ましいですね。ダイナミックなジャンプを決めてほしいです。
そして、おそらく彼女が今回の台風の目だと思われる、紀平梨花選手。FSのプログラム名もA beautiful Stormです。

シニア上がりたての15歳がグランプリシリーズ初出場にして2連勝を飾りました。今、シニア女子全体を見渡しても技術点で女王ザギトワと真っ向からやりあえるのは彼女しかいないでしょう。NHK杯FSで見せた2本の3Aは鳥肌が立ちました。それ以外の要素でもほとんどGOEで加点をもらう技術力の高さ。もともとの身体能力の高さがいかんなく発揮されています。NHK杯でもフランス杯でもSPで出遅れてからのFSで取り返す、というパターンでしたが、ザギトワ相手にはそれでは厳しい。

難しい戦いですが、チャンスは大いにあります。期待しましょう。

 

グランプリシリーズは予選大会のオーダーによってメダルのボーダーが大きく動くため、そういった意味では運もあります。NHK杯の女子は本当に素晴らしい戦いでしたが、代表争いとしては厳しい潰し合いとなってしまいました。アメリカのマライア・ベル選手もとても素晴らしい演技で200点近くをマークし、会場は大変な盛り上がりでした。ほかの大会ならメダルをとれていたかもしれない。メダルのボーダーが209点は厳しすぎました。
特に三原舞依選手はオーダーで不運だったのは否めない。でもフランス杯ではずっと目標だった200点超えられてよかったです。全日本で頑張ってほしいですね。
メドベージェワについてはまさか彼女がファイナルに残らないなんてことを誰が想像したでしょうか。エテリコーチの下からクリケットにうつって、技術的に新しいことをやろうとしている時期ですからミスや不安定は仕方がないと思っていましたが、それだけではなかったようです。ロシアを離れたことでSNSで心無い言葉を投げられたりもしたようで、まだ20歳にもならない彼女の心にそれがどれだけ負担だったでしょうか。

たくさんの才能あふれるロシアの女子選手が若くして引退していくのを見てきました。だからこそリーザの復活が嬉しかった。ジェーニャもきっとまたあの自信に満ちた演技を見せてくれると信じています。

 

フィギュアに関しては語りたいことがありすぎてとりとめもなくなってしまいがちなのを改善しないとなあと思いつつ、書き始めるとあの選手のこともこの選手のことも書いておきたくなって困ってしまいますね。

あとこの記事を書いている間にハビエル・フェルナンデス選手の引退宣言とゆづのファイナル欠場が報道されました。つら。

パトリックもアダムもハビエルもいなくなってしまった…本当に一時代終わってしまったんだわと思うととてもさみしいです。

もちろん素晴らしい選手がたくさん出てきているのですが、彼らのスケーティングや表現をどうしようもなく恋しく思う瞬間がしばらくは続くだろうなあと思います。

 

でも今がんばっている選手たちを精いっぱい応援しなくっちゃ。
というわけでグランプリファイナルは12/7からスタートです。どの選手が勝ってもおかしくないとても面白い大会になると思います。

皆さま注目してくださいね。

競馬講座(8)〜たりきの補足〜 がりは

  • 2018.11.30 Friday
  • 00:00

なんでそんなにたりきが外すのか。

不思議に思う人は多いかもしれません。

アールグレイのように素朴に口に出すのは大人としていかがなものかと思いますけどね。

ここに競馬の予想という営みの奥深さがあります。

今日は競馬の予想と馬券戦略についてです。

 

たりきが展開を予想し、1着から5着くらいまで、まあこんなものになるだろう、と予想できたとします。

それが100%そうだと確信できれば、この中で一番配当が高い3連単という買い方で1−3着までの馬を買うと大儲けになります。

でも機械が走るわけではありませんし、いつかたりきが書いていたようにぬかるんでるのは気にしないけど雨が降ってるとやる気をなくす、というような繊細な馬という生き物が主役なわけですから、様々な要因で順位が狂うことが想定されます。

2頭の実力が抜けており、3着以下のことはわからないが上2頭は間違いないということであればそのように買います。

馬連と呼ばれるものですね。

自分が上位にくると予想した馬の人気があまりない場合は、買い方が豊かになります。

その馬を含む枠の枠連(日本の中央競馬は最大8枠、18頭立てで行われます。)で買うとか、複勝でも結構つくね、とか。

この間のマイルチャンピオンシップのたりきの買い方がそうなります。

人気がないミッキーグローリーの単勝、ジャンダルムの複勝などバラバラと買い、宝くじを買うような気持で予想しています。

コメント欄で予想をしたIndigoはステルヴィオを単独指名し、単勝と複勝で買うとしました。

見事的中しました。

単勝は8.7倍、複勝は3.1倍。

これを良しとするかどうか、という問題があります。

増えてるからもちろん良しなのですけれども。

二着には去年の覇者で単勝3番人気のペルシアンナイトが入り、馬連は32倍つきました。

たとえば、ステルヴィオが抜けている、勝つのはこいつ、と決めたなら、馬単や馬連で2着を探すことが配当的にはおいしくなります。

たとえば人気順に上から5頭と組み合わせても、儲け幅が大きくなります。

 

これが自分の予想に自信がある時の買い方になります。

 

しかしたりきがしばしば書くように、そのレースの予想に自信が持てないことがあります。

そういう時は「見」に回れと教わったものですが、たりきのように毎週予想をしているとなると逃げられません。

そうすると幾つか展開を想定し、その結果から買い目を絞り出すことになります。

ジャパンカップではアーモンドアイの取捨に迷い、迷ったおかげで的中しました。

馬連だけでなく、馬単を買いに行ったのはこのレースを買うのであればそれくらいでないと望んでいる配当がつかないからだと思います。

彼が想定したのはキセキが一着、他の有力馬は届かないというレースでした。

実際はキセキはレコードタイムで走り切りましたが、アーモンドアイがそれをはるかに上回るタイムで走り切りました。

予想が揺れた分、馬連にしたところが的中となりました。

面白いものですね。

ジャパンカップは多くの人が予想した着順だったことからも(1番人気4番人気2番人気という結果でした。)買う気がしないレースではありました。

その中でたりきはキセキが一着になると儲かるかもという下心と、でもアーモンドアイ強かった時の保険の狭間で揺れ、的中しましたが5.9倍、4種類買ってますので400円投資して590円還ってきたという結果でした。

 

たりきも順位予想とその実現の自信度を示して、馬券戦略を見せていった方がただ外しているわけではない!ということが伝わって良いのではないかとおもいます。

2018年10月度MVP受賞会見〜邂逅〜 たりき

  • 2018.11.30 Friday
  • 00:00

はい、みなさん、おはこんばちは(死語)。

この度は、雑兵日記PREMIER 2018年10月度MVPに選出いただきありがとうございます。私です。たりきです。

今回は私自身が進行役として受賞会見を取り仕切りたいと思います。よろしくお願いいたします。

 

おっと、早速ですがお祝いの中継がつながっています。

えーっと日暮里のガウリイさん?

「え?あ?俺?」

すみません。間違いだったみたいです。時間を無駄にしてしまいました。

 

それでは気を気を取り直してもう一度中継です。

ん?次は西新宿のアメリアさん?

「いつだって正義は勝つのよ。そう決まってるの。それなのに正義って名前の騎手がなぜGIレースに乗ってないのよ!馬券買えないじゃない!?」

すみませんまたまたどうでもいい内容でした。ところで彼女は未成年なので馬券は買えないはずなのですがそこのところは気にしないことにしました。

 

「貴様、なぜこんなところにいる!?」

ひえー。いきなり罵倒されました。馬騰ではありません。この流れはあのシーンのパロディか!?

「よくもおめおめとこんな場所に来られたものだな。数の暴力で選ばれただけのくせにな」

ゼルガディスさん、そんな図星を突かないでください。競馬予想はなんだかんだで結構時間かかってるんですよ。マジで。。

 

「まあ、人間限られた時間を大切にするのは大事なことですよ」

おーっとこのタイミングで絶妙のフォロー。ところでゼロスさん一体全体いつもどこから現れるんですか?

「それは秘密です」

あ、ですよね。知ってます。

 

「ねー。食べ物まだー?」

その声は閣下、もといリナさんですね。どうやらスレイヤーズ16アテッサの邂逅発売記念イベントと四次元で交錯してしまったみたいですね。

「コーンポタージュとハンバーグとナポリタンとベーコンエッグとティラミスとニューヨークチーズケーキを3人前ずつとりあえずちょうだーい(林原嬢にささぐ←ここはわかる人だけー)」

何か嫌な予感がしますが、まずは私の義務として、ベストコメント賞を発表したと思います。

ベストコメント賞は作品賞にも投票して下さったラッコさんでお願いいたします。ありがとうございます。

「お腹減りすぎてあたし暴れちゃうよー」

え?もちろん奇妙なひらがな表記とか縦読みとか気づいてますよね?

「(黄昏よりも昏きもの、血の流れよりも紅きもの、、、)」

ちょ、ま、そ、それはまずいっす。

ちょっと逃げます。また会う日まで、私が生きていたら、また会いましょう。さようなら。

【テーマ】位置情報確認板(上) Mr.Indigo

  • 2018.11.29 Thursday
  • 19:38
亀山城の一室で、明智光秀は苦悶の表情を浮かべていた。天正10年6月1日の夕刻のことだ。
光秀は重大な決断を迫られていた。彼自身のみならず一族や配下の諸将、一兵卒に至るまで陣営のあらゆる者の運命を左右する決断である。容易に結論を出せるはずがない。しかし彼には時間がなかった。無難な道を選ぶか、それとも危険を承知で勝負に出るか、夜半までには決める必要がある。
彼は傍らにある小さな板を見つめた。ほぼ中央で青い印と赤い印が隣り合っている。青い印は自分の居場所、赤い印は主君・織田信長の居場所だ。
 
「日向殿、少しお時間よろしいですかな」
羽柴秀吉に声をかけられたのは3年ほど前のことだ。
「何事でござろう」
「実は拙者、このほど織田家位置情報管理奉行を仰せつかりましてな」
「ほう」
「それで、位置情報確認板なるものをお配りしておりまする」
「位置情報確認板?」
「ちょっとこれを見てくだされ」
秀吉は軍配ほどの大きさの板を取り出した。
「これは…地図?」
「左様。ここが安土。この赤い印が上様のいらっしゃる場所でござる」
「なるほど。ではこちらの橙と青の印は何でござるか?」
「橙はそれがし、青は日向殿でござる。この紫は越前の修理殿、東のこれは三河殿。このように主だった面々がいる場所がわかる仕組みになっております」
「ふむ。便利な物でござるな」
「これを常に持って行動せよとのお達しでしてな、破壊・紛失および悪用の場合は切腹なのでご注意くだされ」
「承知いたした」
 
あの時秀吉から位置情報確認板を受け取ったのは、ここで決起せよという天命なのかもしれない。論理的な現実主義者である光秀だが、2つの印を見ているとそう思わずにはいられなかった。亀山から京までの道のりはほんの5里ばかり。信長が滞在する本能寺を守る兵はせいぜい数百だろうし、周囲に他の印は全くないから援軍が現れることもない。千載一遇の好機であることに疑いの余地はなかった。
問題は信長を逃がさないことと、その後の体勢を迅速に整えることだ。光秀としてはそこまで見通しを立ててから事を起こしたいところだが、あいにくそこまでの猶予はない。
光秀は1万3千ほどの兵を率いて城を出た。備中・高松城を攻めている秀吉に加勢せよという指令を受けて準備をしていたから、出陣するのは予定通りのことだ。しかし、進軍先も予定通りにするかどうかは決めかねていた。彼は何度も位置情報確認板に目を運び、赤い印が動いていないことを確認した。
夜が更け、決断の時が迫ってきた。赤い印は全く動かない。おそらく信長はもう床についただろう。すぐに本能寺を急襲すれば、逃げられる可能性は低い。
もうひとつの懸念についても、位置情報確認板が強力な味方となってくれるに違いない。四方に敵を抱えることになっても、敵の居場所がわかれば対策を立てやすい。
「よし」
光秀は意を決した。配下の諸将を呼び、西国ではなく京を目指すことを告げた。諸将は自らの率いる部隊に戦闘の準備を命じた。


【テーマ】位置情報確認板(下) Mr.Indigo

  • 2018.11.29 Thursday
  • 19:35
行軍は極めて順調だった。深夜ということもあり、何の妨害もなく洛中に入ることができた。
ところが、そこで光秀は異変に気づいた。本能寺はもう目と鼻の先だというのに、赤い印と青い印が全く重なっていないのだ。よくよく見ると、信長の居場所は少し東に移っている。おそらく大津あたりだろう。安土に向かっている可能性が高い。
「うっ」
冷静な光秀も顔面蒼白になった。光秀の軍の動きを信長は細かく見ていたのだ。そして、謀反を警戒して京を脱出したに違いない。
信長のことだから、もう弁解しても無駄だ。何もできず犬死にするくらいなら、武士として戦って死ぬべきだろう。ならば赤い印を追い安土に向かうか。しかし安土城は一気に攻め落とせるような城ではない。そのうちに配下の諸将が戻ってきてしまう。彼らも位置情報確認板を持っているから、異変にすぐ気づくはずだ。
では他に手はないか。咄嗟に思いついたのが至近距離にある二条城に入るという策だった。二条城を支配下に置いて天皇と皇太子を保護すれば、織田家の面々も容易には手を出せまい。夜が明ける頃、光秀は手勢を引き連れ城門に向かった。
「明智日向守にござる。城の護衛を命じられたゆえ、開門願いたい」
事前の通告はなかったが、光秀を追い返しては後で信長に何をされるかわかったものではない。門番はあっさりと光秀らを中に通した。
目論見通り二条城を支配下に置いた光秀は、位置情報確認板を見た。赤い印は安土ではなく伊賀の方へ向かっていた。
「わからぬ」
伊賀は前年の戦乱で荒廃している。なぜ安土ではなく伊賀なのか。光秀には全くわからなかった。しかし、伊賀であれば大軍を調達するのは不可能だ。伊勢まで行くなら時間の猶予がある。慌てることはない。
光秀はいったん武装を解かせた。近隣に強敵がいない今のうちに、兵を休ませておく必要がある。一息ついた彼は正装して御所へ向かった。織田軍と戦うためには、まず天皇を巻き込まなければならない。
 
「何事じゃ!?」
御所の手前で光秀は不穏な物音を感じた。ほどなく数百の兵が現れ、光秀らの行列に襲いかかった。
「わしを明智日向守光秀と知っての狼藉か!」
「左様」
馬上から低く鋭い声を発したのは、光秀のよく知っている男だった。
「な…なぜここに…」
「何を寝ぼけておる。余が本能寺におったことは存じておろう」
「…位置情報確認板は…」
「ああ、あれか。盗まれた!」
「えっ!?」
「逃げ足の早い奴でな、捜させたが見つからぬ」
赤い印は信長ではなく、ただの泥棒だったのだ。光秀は愕然とした。
「…」
「ところで日向…」
もう観念するよりなかった。

鉄の海(104) by Mr.ヤマブキ

  • 2018.11.29 Thursday
  • 00:00

 大変な相手だ。ただ、劇場型の家族は、熱しやすく冷めやすい。ここを凌げば案外あっさりしている。あんまりに言われると苛立つこともあるが、接客業に比べれば大したことはないだろう。サービスだけを提供している業種ではないし、だからこちらの正義を信じられる。

 

「医者ですから、まずは我々も救命することを考えています。ですが、Tさんのような状況で命を延ばすことを優先したがために、後悔されるケースもあります。命の尊さ、それもお父さんの命となると、本当に大事なことはよく分かっています。それでも、命を延ばすことがTさんにさらに苦痛を与えてしまう可能性があるので、あらかじめこういうお話をしています」

「何もしないなんてことを選ぶ人がいるんですか?」

「いらっしゃいますよ。どんな形でも生きる、ということが必ずしも幸せな生き方ではありません。一つの考え方として、極端に単純に言えば、苦痛が増えても生きていくか、あるいは命が少し縮んでも比較的楽に過ごすか、という二択と言ってもいいかもしれません」

「信じられない……ちょっと、考えられません……」

 

 そう言ってTさんの娘はうつむいて、鼻をすすった。

 

「初めから全てやらない、と言っているわけではありません。このまま突き進んでしまう前に、一度立ち止まって、それが本当にTさんにとって最善の選択肢なのかを考えてみたいと思っています。今は鼻からチューブを入れているので、少し待つ余裕があります。一度ご家族で相談いただけませんか?」

 

 話を終えた後、少し後悔する。苦痛を取るか、寿命を取るかという言い方は、裏を返せばどちらかのデメリットを強いることになる。患者家族がどちらの選択をしても、苦しめた罪悪感か寿命を縮めた罪悪感を残してしまう。だが、Tさんの娘のように、端から考えるつもりもない人や奥ゆかしい表現では伝わらないような人たちもいて、そうであれば、どうしても直截的な表現で切り込まざるを得ないこともある。話の流れからそう言ってしまったが、このケースが本当にそう言った表現を要したのかどうか、省みる必要がある。

 それと、医者としてどちらの方向へ進めていくかという自分自身の意見も実は曖昧なままだ。医学的な評価やこれまでの経験を踏まえた参考意見がないと、ABがあります自己責任で決めてください、というのは全くもってよくない病状説明の典型だ。Tさんの場合、延命となるリスクも乗り越えて人工呼吸器による治療をやり抜いたので、ここまでくればもう一歩、生命維持にかけてもいいような気もしてしまう。胃ろうを作ってから、こんなはずではなかったとならないために、一度立ち止まって考えることは必要だが、Tさんの娘がどちらを選んでもよいのではないかとも思う。

【テーマ】GPSを皆様に(下)  Mr.アールグレイ

  • 2018.11.28 Wednesday
  • 21:45

マルーンさんへ
「G:ガチンコで山登ってるのに、P:プリティなところが、S:最高」
マルーンさんはずっこいと思います。
あんな高く険しい場所まですいすいと登っておられるように見えますが、きっと血のにじむようなトレーニングをされていると思うのです。
常人だと三か月はかかるところを一週間で体得するようなトレーニングを。
通勤も重い荷物を背負って全部徒歩。
往復四時間。
アップダウンが激しい梅田の迷宮も一切エスカレーターを使わず移動。
何なら早すぎて常人には感知できないようなスピードで、一陣の風のように過ぎ去っていく。
なのに、紅葉を集めて空に向かってぱっとやったり、リンボーダンスしたり、イライラしながらライス中を頼んだりするんですよ。
可愛くないですか?
山を登る前の準備体操だってかわいいに違いない。
私はそうにらんでいます。
そのかわいさがきゃりーぱみゅぱみゅのそれのような可愛さなのか、ラジオ体操をきゅっきゅと行うようなオフビートの可愛さなのかはわかりませんが、かわいいことには違いないでしょう。
最近はこういう気持ちを「最高かよ。」というらしいですね。
新入社員とのランチで教えてもらいました。
最高ですか!というと意味が違ってしまいそうですけど。

X「G:群を抜いて詳しい世界をお持ちですよね。 P:ポピュラーな題材で勝負するのはなぜですか。S:すみませんがテーマコンテスト獲るのに邪魔なのでおとなしくしててもらっていいですか?」
多足類のシリーズを読んだ時に私は仰天しました。
なんと豊饒な世界が私のそばで、私の意識していない所に広がっているのかと。
私は脚が多い生物が全部生理的にダメなのですが、多足類のシリーズは最後まで興味深く読めました。
今どんな研究をしていらっしゃるのか、是非また教えてほしいのです。
その、唯一無二のジャンルを持ちながら、この一年くらいはどちらかというとポップな題材で書かれています。
溜めですか?
私は最優秀作品賞を狙えるような素晴らしいものは書けないですが、テーマコンテストには活路があると思っています。
正直かつ端的に申し上げて、Xさん邪魔です。
必ず斜め上の発想で書いてこられるので。
アイディアを転がしている時にも、先にXさんのを読んでしまうと、そっちに寄ってしまうんです、ついつい。


がりはさんへ。
「G:がりはさんは自分のことを P:PREMIERで S:最強って思ってますよね?」
ですが、今のPREMIERをちゃんと読むと、もうがりはさんが最強の時代ではありません。
小説を書けばヤマブキさんやホワイトさん、Xさん、うべべさんが待ち構えています。
マルーンさんだって書けばすごいことは証明済みです。
エッセイはIndigoさんが歴史と絡めたり旅と絡めたりお子さんと絡めたりと強大化してますし、何よりたりきさんの競馬があります。
テーマコンテストだって以前の憎らしいほどの強さはありませんよね。
確かに明るい悩み相談室300回はすごいと思います。
面白いものも結構あります。
歴史と伝統の味に頼るあまり、最近仕事が雑になってるんじゃないですか?
あなたは現在最強ではないです。
しかしあなたが最強であるべきだと思います。
あなたに必要なのは個性ではありません。
個性はあなたがしっかりしていさえすれば、ライバルたちとの対比で見えてきます。
Indigoさんほど緻密じゃない、たりきさんほど競馬外さない(笑うところです。)、ヤマブキさんほど文章がキレない、マルーンさんほどかわいくない、Xさんほどの深い知識も斜め上の発想もない、だけど強いのがあなただと思います。
いつか「って思ってますよね」の部分を削除できる日を楽しみにしております。
おほほ。
 

家族旅行 Mr.Indigo

  • 2018.11.27 Tuesday
  • 21:11
家族旅行に行ってきた。行先は千葉県勝浦市、宿は勝浦ホテル三日月である。
ホテル三日月に泊まるのはこの1年で3度目。理由は小学1年生の長女が強硬に主張するからである。私も妻も飽きてきているのだが、家族全員が気分良く旅行を楽しむことが第一なので、宿については妥協している。ホテル三日月はあちこちにあり、行先は毎回異なるので、全てがワンパターンになるわけでもない。
長女がホテル三日月にこだわる理由は、1日目はチェックイン前から、2日目はチェックアウト以後もプールに入れるからである。4歳くらいまではプールが嫌いで我々が心配するくらいだったのだが、すっかり豹変してしまった。
しかし、2歳の次女はまだ公共のプールに入れられない。排泄の問題で人様に迷惑をかける恐れがあるのだ。そのため、妻は長女とプール、私は次女を連れて観光というのが定跡化している。私はプールが好きではないので、これ幸いと近くの名所へ出かけるのである。
 
今回は八幡岬公園に連れて行った。戦国時代に勝浦城があった場所で、雄大な太平洋や断崖絶壁が続く海岸が望める。
ホテルから公園までの道のりはおよそ1.5kmだが、次女のペースで歩いたので片道1時間ほどかかった。もっとも、時間は十分にあったし、このくらいは想定内である。
道中では木の葉や石を拾ったり、路傍の草を触ったり、気ままなものである。大人からすれば意味のない行動だが、こういうのも楽しいに違いない。そもそも目的地も理解しておらず、父親と遊んでいるくらいの認識だろう。それはそれで微笑ましい。
とはいえ、私にとっては退屈な時間である。次女の様子を見ながらあれこれ考えていると、自分が幼かった頃のことを思い出した。そこで気づいたのは、家族旅行には何度となく行ったにもかかわらず、子供が自分だけだったという経験は全くないということだった。
私には3人の弟がいて、末弟以外は年が近い。帰省や旅行はいつも3人一緒だった。弁当を3人でシェアしたとか1本の缶ジュースを3人で回し飲みしたとか、そんな記憶が残っている。幼児の頃は他の家庭を知らないからそれが当然だったが、大きくなると我が家の不自由さに気づき、ずいぶん両親に反発したものだ。
境遇は違うが、次女も似たようなところがあるかもしれない。家庭には姉がいて、保育園には友達がいる。マイペースで道草を食いながら歩く機会はなかなかないはずだ。
 
長女は4歳4ヶ月まで一人っ子だったから、自分と両親だけという暮らしを覚えているに違いない。自分が意見をいえば両親が対応してくれるというような認識があるのだろう。ホテル三日月がいいと言い張るのも、そういう認識があるからではないか。
一方、次女はいつも目の上にたんこぶがある。長女と4歳離れていて次女自身がマイペースな性格だから喧嘩などのトラブルはほとんどないが、姉がいるために縛られている一面は否定できないのではないか。
そう考えると、こういうのは次女にとって貴重な体験なのかもしれない。折を見て、今後も気ままに非日常を楽しませてやる機会を設けたいものである。

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