【テーマ】「戦国大名における制御の方法」 byアフリカの精霊

  • 2016.07.31 Sunday
  • 23:56

 平家物語の一説に、時の権力者である白河上皇がそんな自分でも制御できない3つの物をあげている。それは賀茂川の水、双六の賽の目、比叡山の僧兵である。

 現代においては治水工事がなされており川は制御されており、まあ賽の目も意図的にコントロールできる人がいそうである。まあ現代において比叡山が戦国時代のように反乱を起こすことはない。

 結局のところ、天災(賀茂川の水)、確率(双六の目)、宗教心(比叡山の僧兵)は現代の権力者においても制御できないように当時の権力者も権力ではどうしようもないこともあるのだということを言いたかったのであろう。

 

 さて、戦国時代においてもこの3つ、つまり天災、確率、宗教心をどのように制御していくかが戦国大名の自国発展のキーポイントであり、有名人物にはそれぞれを制御できた者が多い。

 特に歴史上重要なのは宗教心の制御であり、有名な戦国武将はこれに苦労したようである。教科書的に有名なのは信長の比叡山焼き討ちや家康のバテレン追放令であり、義の武将として、そして仏教の四天王の一人毘沙門天の生まれ変わりと豪語していた上杉謙信ですら同じ仏教徒を弾圧することでしか制御できなかったようである。

 やはり戦国時代でも権力者は対立することで宗教を制御しようとするのが一般的であったのだろう。

 

 私の見たところ一番宗教を制御出来ていた戦国大名は誰かを問われればそれは豊臣秀吉であろう。もちろん信長の家臣として宗教と対立することがあっても彼自身が権力者として明確に対立したことを見受けられない。むしろ全国の寺社を復興したり信長と対立した本願寺とは和解したのである。またキリスト教に対しても家康ほどは厳しくなく宗教に対して対立ではなく融和で制御したように見うけられる。

 同じ権力者でも家康は、キリスト教は全面禁止であり、また本願寺を西と東に分けた黒幕は家康でありそれは本願寺の持つ力の分散化を狙った物であると言われている。しかしそれらが将来の島原の乱などに繋がっていったことを考えれば統治者として正しい選択肢だったかということは疑問が残る。

 

 対立で制御しようとした信長と家康、融和で制御しようとした秀吉、こういう分類が正しいのかはわからないが、統治者としての性格の表れともいえるかもしれない。

 あるいは武士出身と農民出身。一般民衆の気持ちをわかっていたのはどっちだったかということなのかもしれない。

【テーマ】ネトゲ Mr.X

  • 2016.07.31 Sunday
  • 18:20
21:55
面白いテレビとかやってないなあ。そうだ、久しぶりにネット対戦型ゲームをやろう。
明日は7:30には起きるから、熱中するとやばいけど、まあ気分転換に2,3ゲームなら...

22:20 (25分後)
あーあ、負けてしまった。負けてレーティング(R)を下げたたまま終わるんもシャクやし、
もう少しやって寝るか。

22:55 (35分後)
ほらほら、調子出てきたよ! Rも回復したし、良い感じ良い感じ!

23:10 (15分後)
いや...なんで今の負けるの? 絶対優勢だったろ? おかしいな...、
いや、おかしいおかしい、釈然とせんわ。

0:15 (1時間5分後)
いやいやいやいや、絶対おかしい、調子が悪いんかな?
え? 5連敗? おかしいな、何でかな?
...こんな不完全燃焼なままとか、絶対寝られんし。もう少しやってから...
よし! 午前1時回ったらもうゼッッたい終わる!

0:40 (25分後)
ほら! これ! そう! ようやく調子出てきたよ! よっしゃ、次のゲーム!

0:55 (15分後)
いや、いかん! こんな調子悪い時に続けても、負けがこむだけだし、明日朝からあるんやし、
よし、やめよう!

よし、パソコンの電源落とした!

1:00 (5分後)
いや、、、やっぱ、負け過ぎ。いくら何でも、負け過ぎ。
下げたRの分を半分にするくらいは、頑張ろう...
もうちょっとだけ...

1:15 (15分後)
よし! 今のはいい感じ。ようやく調子が出てきたよ!
もう少しやって負け分返したら、もう寝よ! 絶対寝よ!

1:40 (35分後)
いや、なんで...何でこんなレベルのところにこんな強い人いるの? おかしいやろ...
あれ!? こんな時間! うそ! もう寝んと!
いや、でもRが下がったままやし... このままとか絶対寝られんし。熟睡できんかったら寝る意味ないし。
...うん、4時間半しっかり寝られれば、1日はもつし。

2:55 (1時間15分後)
おかしいな、もう、頭回ってないんかな、疲れてるんかな? おかしいな。全然勝てなくなってる...

3:15 (20分後)
ああ、もう対戦相手も全然おらん。あーあ、ようやく本調子になってきたのに。

え! うそ! こんな時間! 4時間くらいしか寝られんやん!
一体どうして、こんなことに!


Mr.Pinkのカード占い 7月編 文責 Mr.Pink

  • 2016.07.31 Sunday
  • 00:44

街に現る一人の老女(?)

ピンクのベールに身を包み闇にまぎれて夜な夜な電柱の片隅に机を広げて人生に疲れた人々を招きよせ、

 

Mr.Pink「貴男、いまの人生に困ってませんか?そこの、ア、ナ、タ♡」

ガリハ「ひいぃ!って、ピンクやないか!こんなとこで何やってるんや!」

Mr.Pink「は?見ての通りですよ見ての通り」

ガリハ「見て分からんから聞いてるんや」

Mr.Pink「横の看板読めませんか?」

ガリハ「ん?『ファーマシーピンク、占い始めました』なんじゃ、そら。」

Mr.Pink「副業ですよ。副業。今日び、薬屋だけじゃ食ってけませんからね。今月から占い始めました」

 

 

というわけで、Mr.Pinkの占いスタート。

みんなに7月の運勢を教えてあげるわよっ!!

 

【牡羊座のア・ナ・タ】

ささやかだけど、お財布に嬉しいことがあったのかしら?パチンコで2千円勝ちでもしたのかな。お金に関しては何かと最近ちょっとツいてる感じなのよね。でも、気を付けて。お友達関係の中で問題児さんが暴れだしそうな予感。調子に乗ってハイハイということをそのまま受け入れずに連帯保証人のハンコをつく前にもう一度専門家に相談するなどして考え直してみてね。

 

【牡牛座のア・ナ・タ】

どうにもお仕事がうまくはかどっていない感じね。これは何か大きなトラブルに巻き込まれる前兆かも。残業を回避してできるだけ、上司や同僚にもめ事を押しつけるように心がけましょう。ちょっと気分転換に旅行でも行こうと思っていても当日になって雨が降ったり、置き引きに遭ったりする可能性が大なので大変よ。特にあなたが若い男の子だったらなおさら要注意!

 

【双子座のア・ナ・タ】

今は、自分の理解者が現れて運勢がぐっと上向く予感。新たな恋人ができたり、今連れ添っている人と意外な展開が待っているかも!?恋の衝動から突然出会いに行きたくなるかも。でも気を付けて。新たな展開に自分がついてけなくなりそうな予感。じっくりと腰を落ち着けて行動するといいわ。恋の相談は後輩や自分より年下の男の子にした方が上手くいくみたいよ。

 

【蟹座のア・ナ・タ】

突然の臨時収入があったのかしら?しかも、そこそこの大金ね。すてきね。羨ましいわ。あたしに、うな重おごりやがれ!!

けれども好事魔事多し。いいことがあった貴男を妬んで同僚の女辺りが攻撃を仕掛けてきそうな予感。頭がよく切れておしゃべりなだけに敵に回すと大変よ。行動によく気を付けて。

 

【獅子座のア・ナ・タ】

トラブルを一つ解決すると、それを解決する為にまた一人他の人が犠牲になってる感じ?負のスパイラルが続いているようね。解決しようとすればするほどトラブルが増えていってるわね。今までの失敗をもう一度再確認してみてはどうかしら?しっかり切り抜ければ運気はどんどん上昇するから焦らず問題と向き合うことよ!

 

【乙女座のア・ナ・タ】

信頼していた男性の上司や先輩に裏切られそうな予感。失望しても諦めきれない貴男の執着心が余計に問題を拡大させそうね。諦めも肝心。残念だけど早めに身を引くのが貴男の為よ。情熱的で若くて明るい素敵な男の子が貴男を包み込んでくれるから大丈夫よ。

 

【天秤座のア・ナ・タ】

仕事も好調で何より自分でやりがいを感じてまい進しているみたいね。素敵なことだわ。すてき…♡けれども、同僚やお友達関係でちょっと悩みが出てきそう。好調な時ほど自分の周りの人に気配り目配りよ。仕事の成果を独り占めしないで協調性を重んじて行動するといいわ。

 

【蠍座のア・ナ・タ】

今まで悩み続けてきた家族関係の問題が一気に晴れて、強くてリーダーシップのある上司に引き立てられるみたい。貴男が望んできたことが一気に実現化する可能性が大きいわ。けれども要注意。場当たり的にその場をかき回す人間が現れて貴男を困らせるから気を付けて。

 

【射手座のア・ナ・タ】

最近、ご家族のことで悩みが尽きないみたいだけど大丈夫?貴男の近くにいる誠実で信頼できるお友達にまずは相談することよ。深刻な問題かもしれないけれども、それだけにしっかりと自分をもって行動してね。

 

【山羊座のア・ナ・タ】

今はまさに人生の転換期。近辺がいろいろと目まぐるしく変わるかもしれないけど良い方向に向かっているから安心して。恋人の何気ない一言に傷つくことがあるかもしれないけれども人間同士付き合っている中でよくあることだから気にしないで。すぐカッとなって口げんかなんかしないように。自重、自重、自重よ。

 

【水瓶座のア・ナ・タ】

誠実で信頼できる友人に囲まれている貴男。それだけでもう、人生儲けものよ!

御舅さんがご家族にやっかいなことを持ち込みそうだけど、子供が解決してくれるから心配しなくていいわ。

 

 

【魚座のア・ナ・タ】

いま、まさに独裁者のような男に虐げられている貴男。もう可哀そうで可哀そうで、かわいそう!飛行機に乗って気分を変えてみると道が開けてくるかもしれないわ。なんでラッキーアイテムが、「飛行機」なのかは、あたしにもよく分からないけど…とにかく、空港とか飛行機とか船とか人生を切り開くキーワードになりそうなの!

そうすれば、きっと近いうちに貴男をよく理解してくれるボスが現れて道は開けるはず。腐らずに頑張るのよ!

【テーマ】「京都湯けむり殺人事件」 by Mr.ヤマブキ

  • 2016.07.30 Saturday
  • 01:12

 京都の有名旅館で三人の男女が殺害された。いずれも七人で旅行に来ていたあるグループのメンバーであったため、メンバーによる殺人が疑われた。通報を受けて、府警より警部が到着した。

 

「えー、君が犯人だ」

「証拠はあるんですか?」

「かくかくしかじか」

「その通りです。すみませんでした」

 

 一件落着である。

 

「では君を署へ連行するぞ。ただ、これだけは覚えていてほしい。どんな理由があってもやってはいけないことがあるんだ。何があったか知らないが、君が彼らを許せなかった気持ちはよく分かる。でもな、殺されていいはずの人間なんて誰もいないんだ。尊い命を奪うことなんて誰にも許されない。みんな恨みたくなるような悪いところがあっても、良いところだって必ず持っていて、それを見つめればこんなことには決してならなかったはずなんだ。『人』という字は人と人が支え合ってできているのを知っているか?どちらが欠けても『人』は成り立たない。そうやって誰もが支えあって生きて、きっと彼らもそうだった。社会の中で支えあって生きていて、彼らの死を悲しむ人がいる。そんな命を君は奪ってしまったんだ」

「け、警部。そろそろこのあたりで……」

「まあ待て。いいか、君だって『人』の一部のはずだ。立派に社会で生きてきたわけだろう。だからこそ、今回君が犯した行為は彼ら三人だけではなく、君自身をもだめにしてしまったんだ。君自身をも殺してしまったと言ってもいい。まだ先の長い人生だが、これから一生罪を背負いながら生きていくんだ。要するに、君のお母さん、家族も泣くことになるんだぞ。まあ、今さらこんなことを言っても仕方のないことかもしれないな。これからはしっかり反省して生きていくんだな。……私もこう見えて昔は筋金のワルでね。色々やんちゃもしたもんで、仲間たち以外からは呆れられてたよ。その頃は怖がられてるだなんて粋がってたけど、単純に煙たがられてただけなんだよな。何度も補導されているうち、警察官とも顔見知りになって、あるとき本当に私を心配して何時間もかけて私を説得してくれた。そのときのことがきっかけで、この世界に入ろうと決めたんだ。努力もして、今では警部にもなれた。やったことの大きさは違うかもしれないが、誰だって変われる。罪を償って、今度こそ間違いのないように生きてほしい」

 

 犯人は途中からあまり興味なさそうに聞いていた。

 

 それを見ていたしがないサラリーマンの宿泊客は思った。どこの世界も自分の話したいことを抑えられない人間がいるものだ、と。

猫  がりは

  • 2016.07.27 Wednesday
  • 00:00

この間、あの人と話していて。

何度目かの話題だったんだけど、やっぱり私許せない部分があって、どうしてもそこだけ、そこだけって割には2つあるんですけど、こだわっちゃうんですね。

聞く?

聞いちゃう?

当ててみて。

うざい?

いやいや違う違う。

一般的にはナンバー1と私の仲が悪いという話で、私がナンバー1に騙されて一日遅れの日を教えられたという話になっているみたいですけど、あれあくまでも噂だから。

そんなことないから。

彼とは毎日のように飲んでるから。

彼が俵から抜いてきた米で醸した純米大吟醸磨き3割2分ってやつ、飲んでるから。

彼も米食ってちゅ、ていうレベルにはもういないわけだからさ。

仲いいのよ。

一緒に切磋琢磨してきた仲だしね。

でね、引っかかってるのはナンバー5なわけ。

彼、ていうかあいつは実在してんのか、て話よ。

見たことないもの。

普段は雲の中にいますとかいってさ。

そう、まさに雲隠れでしょ。

うさぎに聞いたって蛇に聞いたって見てないっていうんだもん。

だいたい大会のレギュレーションだって、参加資格は地を這うものだったんじゃなかったっけ。

みんなそうでしょ。

空飛べて、雲隠れできる奴なんて他にいないでしょ。

鶏?

飛べないじゃない。

一説にはさ、虎とセットなんじゃないの、て。

猿が犬とセットになってるみたいにね。

じゃあ私だってネズミとセットでしょうよと。

実在動物でペアにしてくれって話じゃない。

 

ごめんごめん、ちょっとテンション上がっちゃった。

ちょっと髪型直してくるね。

 

 

あ、うんうん、落ち着いた。

で、まああのDについてはまあ仕方ないのかなと思うところはあるのよ。

Dが悪いわけじゃないからね。

あくまでも選ぶ側の問題だと思ってるの。

次のセレクションから変えてくれればいいと思ってるし。

 

でさ、それよりも問題なのはね、次のセレクションはいつなのか、て話ですよ。

私がメンバーに入りたいとかね、そういう低いレベルの話をしてるんじゃないの。

もういろいろ矛盾とかさ、制度疲労とか叫ばれてるわけじゃない。

人間の暦は10進法なのに十二支かみたいな根本的な話もあるし、蛇、鶏と哺乳類以外を入れている割に両生類、魚類、そもそも節足動物はどうなってんのと。

爬虫類も鳥類もあいつらが代表でいいのか、みたいな話もあるし、暦使う側の人間の立場になってみたらさ、やっぱりおなじ哺乳類で全員まとめた方がいい、GUIがユーザフレンドリであるのは大切なことだよね、という議論もあるわけじゃない。

一回セレクションして、もうガタが来ているのにその見直しの議論すらされないってのはみんなにとって不幸。

でしょ?

その辺をあの人に問い詰めたわけ。

ちょっと丸めてね。

そうそう、猫被って。

そしたらさ、なんて言ったと思う?

 

何にも言わずに膝の上に乗せてごしごし撫でてくれたの。

もうどうでもよくなっちゃって。

感度1/50  Mr.Indigo

  • 2016.07.26 Tuesday
  • 00:00

「Indigoはどっか体で悪いところとかないのか」

ある日、私は社長に尋ねられた。

後輩2人とともに社長の車で移動している時のことだ。

体は無駄に丈夫ですが心は慢性的に病んでますとは言えない。頭が悪いですというのも社長好みではなさそうだ。そこで私は答えた。

「うーん、敢えて言うなら目ですかね」

「確かにIndigoは目を大切にしないとな。よく疲れた目をしてる」

「裸眼だと0.02ですからね」

「眼鏡も瓶底だもんなぁ」

社長は納得したようで、しばらく目の話題になった。

余談ながら、私の父方の祖母は「牛乳瓶の蓋のような眼鏡やなぁ」と言っていた。もちろん、伝説の迷言として我が家では語り継がれている。

 

さて、前述のように私は相当な強度近視だ。12歳の頃から約10年にわたって猛烈な勢いで近視が進み、眼鏡もコンタクトレンズも特注になった(出来上がりまで数日かかる)。そして、一昨年角膜炎によりコンタクトはドクターストップがかかり、それ以来眼鏡生活が続いている。

眼鏡をかけていないと生活に支障が出る。まず、誰が誰だかわからない。赤の他人なら不快感を覚える距離でないと、判別がつかないのだ。

文字もほとんど読めない。愛用のガラケーに表示されるメールなどの文字は、10cmの距離でなんとか判別できるくらいだ。

ただ、なぜか風呂は眼鏡を外して入るのが習慣になっている。私とほぼ互角の強度近視である親父の影響だろう。ちなみに、我が家の浴室の壁に貼られている五十音表の文字は全く読めないが、並びを知っているのでなんとか凌いでいる。

大浴場に入る時も眼鏡をかけないので、非常に慎重になり恐る恐る歩く。シャンプーとリンスは10cm以内まで近づくか近づけるかして判別しなければならない。

そんなんなら眼鏡かければいいのに、という意見は当然あるだろう。しかし、眼鏡をかけているとどうもリラックスできない。

不自由ではあるが、視力0.02でいる方が、眼鏡をかけているより楽なのである。

眼鏡をかけていると、はっきり物が見える。それは何らかの情報が目から入り、心に伝わるということだ。そして、もしそれが不快な物だと、視覚のみならず心まで疲弊する恐れがある。

ゆえに、電車での移動中など眼鏡をかける必要がない状況の時は、0.02の世界へ逃避することが多い。

 

「鈍感になりや」

これは私が27歳の時、地元を離れて東京で働くことを決めた私に対して祖母が発した言葉だ。一風変わった感性を持ち、喜怒哀楽の激しい私を心配してくれたのだ。迷言も多い祖母だが、これは紛れもなく名言だと思っている。

0.02はちょっと度が過ぎるにしても、ほどほどに感覚が鈍いのは、むしろ良いことなのかもしれない。過敏になることがなければ、心安らかに暮らせると思うのだ。

私の場合、興味のない物事には無頓着だが、大切にしている物事には非常に敏感だ。誰もがそういう面を持ち合わせているだろうが、自分は特にそれが激しいと自覚している。

幼い頃から染み付いたものがあるから、祖母の助言があっても、心はなかなか鈍感にはなれない。

そんな私だからこそ、視覚から心へ伝わる情報を事実上シャットアウトできる0.02の世界に、居心地の良さを感じるのだろう。

 

【テーマ】制御 Mr.Director

  • 2016.07.25 Monday
  • 01:11

ある朝、将棋の大会に出かける前に、ちょっとポケモンGOをやってみた。
ポケモンをゲットできた時は、うれしかった。
面白いというよりか、ポケモンコレクションが増えたこと、新しいことができるようになったことがうれしかったのだと思う。

ただ、将棋大会の結果は、何にもゲットできなかったけど。

ポケモンGOは、ケータイ国盗り合戦やコロプラなどの位置ゲームとARとポケモンキャラクターを組み合わせたものだと考えているが、技術の塊だなあと思う。

位置を測位するための測位技術、測位を実現するための情報を送る人工衛星、データ通信を行うための通信技術、現実の位置に画像を載せる画像処理技術、データ処理が24時間365日止まらないためのIT。

GPSは、普段から使われているけれども、その中身はよくは知らない。

GPSなのかA-GPSなのか、単独測位、DGPS、RTK測位。
IEEE802.11a、IEEE802.11b、IEEE802.11g。
DRサイト、HAcluster、RAID、チーミング。

そんなことよりも、きちんと正確に現在位置を示してくれて、バッテリの消費が少なくて、通信費が安くなる方法を教えてほしい。
レアポケモンの出現場所、ポケストップ、ポケモンジムを効率的に回り、誰よりもいい結果を残して楽しみたい。
もっと欲を言えば、自分の代わりに、そんなことをやってくれて結果だけくれるAIがほしい。

AIもなんだかわからないが、優秀で便利らしい。
アルファ碁やponanza先生方は、自分で学習して正しいと考える結果を導く。
優秀なAI先生に教われば、強くなれるだろうか。
AI先生は、詰め将棋は間違えないし、色々なことを覚えているだろうし、対局数の経験値も自分よりはるかに多い。
優しくは教えてくれないだろうが、質問を入力すれば答えを教えてくれるだろう。

将棋の大会の帰りに、賞状の代わりにポケモンをゲットしながら
そんなことを考えている自分自身のコントロールが一番難しい。
目的達成のために必要なこと以外のことが入り込んでしまう。

それに、AI先生によくわからないまま教わって強くなれるのだろうか。
よくわからないけれども、何となく使えて、合格点。100点ではなくとも合格点。

これでは将棋は強くなれないだろうなあ。
ああ、将棋が強くなりたい。

呉春 by Mr.ヤマブキ

  • 2016.07.24 Sunday
  • 13:08

 その居酒屋に備えられたテレビは明後日に控えた参院選の特集ばかりが流れている。そんな素振りを見せなくとも、いつの間にか「アベが」「アベが」と熱くなった中年男性の席がいくつかある。きっと知り合いのアベさんの話ではないだろう。

 生の次に頼んだ日本酒が運ばれてくる。「呉春」はここの地酒で、多くの店舗が揃えている。谷崎潤一郎の愛した酒と有名だがまろやかな口当たりはきっと酒好きには物足りない味だろう。なんとなくうまいかまずいかしか分からない僕たちにはそれでいい。うまい酒には違いない。

 

「家族が医療関係者で妙に物分かりがよくて。父についてはもう緩和治療の段階だと思っているので、って言われたよ。なんで諦めんのって」

「普段は死期を受け入れてくれないって言ってるくせに」

「いやだって医者の使命って救命だろ」

「それはどうかな」

「だって治療ってそういうことでしょ」

「いやあ、モルヒネの処方だって立派な治療だと思うよ。」

 

僕たちは酒の席で政治の話をしないという点でとても行儀の良い客だと思う。そんな話をしないのは全く興味がないからではないと思うが、直接聞いてみたことなんかない。ただ何となく、直面している問題が大きすぎるだけのような気がする。だからこんな議論をしても誰も和やかな話に戻そうとしない。肌がひりひりと感じている。

 

 突然電話が鳴る。

 

「もしもし?Kですけど?久しぶり!元気してる?」

 

 Kは中学のときの同級生だった。そういえば前にもこんなことがあった。彼は大手宗教団体Sに所属している。あれも8年前の選挙前だった。卒業後はそれ以外何の連絡も取っていなかったのだから、少し嬉しかった。だが、簡単な雑談のあと、K党に投票してくれと言われてがっかりした。丁寧に断って以来の電話だ。

 

「投票してくれって電話?自分で選ぶよ」

「あ、いやそれもあるんだけど、どうしてるかなって思って。研修医はもう終わった?」

「終わったよ」

「そっか。夏はこっち帰ってくる?」

 

 会う話かなと思って考え直す。とりつく島のない相手にはプライベートの雑談から入るスキル。

 

「それはスキルとしての雑談でしょう?」

「いやそんなこと」

「飲み会だから、また」

 

 席に戻ると同期の一人がプロポーズをどうするかで悩んでいる話になっていた。Kとはもう15年ほどの知り合いなのに、目の前にいるまだ半年ほども付き合っていない同期たちの方が余程気が置けない。なぜすれ違ってしまうのかという渋さの中で、少しは本当に気になって聞いていたのかなと思うのが僕の弱さだ。いくつもの小さなことと小さくないことが重層的に流れていき、もがいているつもりでも全てがなるように流れていく気がする。こんな些細なことにでも翻弄されてしまう。それが人生だと言われてしまえばそれまでだが、こっちは必死なんだぜと叫びたい。それも含めて人生だなんてどこまでもメタ的に回収されるようならこの気持ちのやり場がない。味のわからない呉春の甘みが染みる。谷崎はこんな投げやりな飲み方はしていないだろうけども。

【テーマ】感情制御装置 Mr.Indigo

  • 2016.07.24 Sunday
  • 00:40

かつて、試合が終わる前に、自らの守備位置で涙を流したプロ野球選手がいた。

引退試合などではない。彼は名門高校を卒業し、若くして常勝球団の4番打者となったエリートで、当時はまだ20代前半だったはずだ。

勝負は下駄を履くまでわからない。そんなことは誰でもわかっていることだ。しかし彼は溢れ出す自らの感情を制御しきれなかった。それはアスリートとしてのある種の欠陥を示していたのだろう。

そして、30年近く後に彼を待ち受ける運命を暗示していたのかもしれない。そう、彼は自分を制御しきれず、不法薬物使用によって逮捕されてしまったのだ。

 

実は、私も最近似たような経験をした。母校の将棋部が38年ぶりの団体戦全国大会出場を懸けた大一番を戦っている時のことだ。私は自宅でパソコンを開き、Twitterの速報を見ていた。後輩たちは頻繁に戦況を更新してくれていた。

5人制の試合は2-2となり、エースのY君の対局が残った。Y君は私と同郷で、彼が学生名人戦に出た時には応援に行った。現役部員では数少ない顔見知りだ。

「Yが負けたら、しゃーない」

次女を抱きながらパソコンの画面を覗き、私は呟いた。自分にできることは何もない。ただ彼の勝利を祈るのみだ。

 

Twitterが更新された。

「Y相当いい」

ここで私は感極まった。両目が熱くなり、液体が流れ出した。まだ早い。早すぎる。しかし、私は高まる感情を制御することができなかった。

「お父さんなんで泣いてるの?」

長女が聞いてきた。私がどう答えたかは覚えていないが、的確な説明ができなかったことは間違いない。

「Yのにーちゃん応援して!」

そう涙声で言ったことだけは覚えている。

 

そして、数分後。

「Y勝ち!」

画面を見た私は、もう立つことすら困難になった。戸惑って泣く次女を座布団の上にそっと置くのがやっとだった。次女の横に私は倒れ込んだ。

「やった!やったよ〜!」

私は思い切り泣き、叫び、そして笑った。

 

大人であるならば、社会人であるならば、自らの感情をしっかりと制御すべきであるという考え方が、この世間では支配的である。そんなご時世だから、感情に自動ブレーキを装備しているのではないかと思わせるようなハイスペックな人も少なくない。

私も会社などで似非真人間を演じている以上、感情を制御する装置は持っているつもりだ。しかし、それは時代に即しないポンコツであろう。

まあ、喜怒哀楽の「怒」だけは、なんとかマトモに制御できるようになった気がする。腹が立つことが多すぎて慣れてしまっただけかもしれないが…。

 

幸いにして、私はただの会社員であり、泣いている間に打球が飛んでくるような危険性はない。変な奴だと思われれば済むことだ(あの時も妻は相当呆れていただろう)。

強い感受性はひとつの個性である。個性は時として短所にもなるが、長所になることも多い。ならば、無理に制御する必要なんてないじゃないか。頭脳や運動能力の個性が認められて、精神構造の個性が認められないなんてあり得ない。

 

だから私はこれからも人生を歩んでいく。最低限のスペックすらあるのかどうかも定かでない、ポンコツの感情制御装置とともに。

明るい悩み相談室PREMIER(196)〜ぎっくり腰〜 がりは

  • 2016.07.23 Saturday
  • 23:12

明るい悩み相談室PREMIER、本日の担当医がりはです。

こんばんは。

今日はどうされましたか?

 

一昨年ぎっくり腰になってから、変な体勢でくしゃみをするとミニぎっくり腰みたいな感じになります。どうしたら良いでしょうか。

 

ほうほう、わっかりますわっかります。

といっても、これはぎっくり腰になった時にかかったお医者さんの指示に従ってくださいね。

応急の処置と、長期的にぎっくり腰にならないトレーニング、ぎっくり腰になりやすい姿勢など聞いていると思いますので、しっかり守って生活していただければと思います。

現場からは以上です。

 

え?

仕事しろ?

いいいじゃないですか、そろそろ梅雨も明けて夏本番ですし。

かざぐるま風が吹くまでトランキーロ、ですよ。

ダメ?

くだらないのは参院選と都知事選でおなかいっぱいだ?

誰ですかそんな歌丸みたいなこと言う人。

 

それでは私の方から。

ぎっくり腰になったら寝てればいいと思うんです。

というか動くと痛いから寝てるしかないと思いますが。

ただ普通の人はそういう時焦ってしまう。

なぜか。

人は日々約束から次の約束に向かって生きており、その約束が履行できないことに対する恐怖、情けなさなどがぎっくり腰患者を苛みます。

毎日会社に行く、これも約束ですよね。

毎朝子供を起こして食事を提供し、学校に送り出す、これも約束ですよね。

私は相談者の列が約束です。

「今日も生き抜こう」と思います、

人によっては夜のお付き合いもあるでしょう。

また会いましょう、と言った相手、ちゃんと覚えてますか?

種々の約束が人を人たらしめています。

だからこそ人はぎっくり腰で寝込んでいる時に焦ります。

約束を守れないのは人でなくなる、人でなしになるということですから。

 

そうそう、最近待ち合わせの時間にルーズな人が増えているそうです。

これも約束の不履行ですからね。

気を付けましょうね、お互いに。

PREMIERの更新頻度も変形の待ち合わせと言えますからね、執筆陣一同気を引き締めて頑張っていきましょう。

 

話がずれました。

約束を守れなかった時、あなたがどう思うかは置いておいて、相手はどう思いますかね。

ぎっくり腰なら仕方ない、と思ってくれそうでしょうか。

思ってくれそうにない約束に関しては、早急に代替案を用意しておきましょう。

お仕事なら誰かと共有しておく、家事なら家族や親戚、ご近所さんと話をしておくなど、手を打ちましょう。

思ってくれそうな約束、たとえば遠方から懐かしい友達が来て飲もうと言っている、というような場合でも、それでは自分の気持ちが収まらないということはありますよね。

であれば、代替案を持っておきましょう。

自宅に呼べるように常に部屋を片付けておくとか。

 

これはぎっくり腰だけに限った事ではなく、皆備えておくべきことですが、忙しい日々に埋もれる形で手当てできている人は少ないです。

あなたはせっかく病識を持ち、備える動機があるのですから、約束を見直して備えてみてはいかがでしょうか。

こちらからは以上です。

 

※明るい悩み相談室PREMIERではあなたのお悩みを受け付けております。

ブログにコメント、投票時にコメント、ハッガリーニにメール、電話、伝書鳩、のろし、などの手段でどうぞ。

ちなみに投票時のコメントでのお悩みには必ず回答いたします。

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