「関ヶ原」 byアフリカの精霊

  • 2014.07.26 Saturday
  • 23:56
自分の戦国知識はどれくらいだろう?
ふとそんな疑問を持った。
将棋で例えると、奨励会員でもない、アマで県代表を狙えるレベルでもない、せいぜい道場で強いと言われるくらいの3〜4段くらいであろうというのが自己評価である。
しかし力試しをしてみたいと言う気持ちになり早速検索してみた。

検索してみると「戦国時代検定」みたいなものはなく、「信長検定」や「真田検定」のような一部の武将などをフューチャーしたものしかなかった。
その中でも日程的にすぐ近くにあるのは「関ヶ原検定」。
日付は関ヶ原の戦いの起きた9月15日でテスト会場は東京・大阪・関ヶ原の3か所。
少し悩んだがこれを受けることに決めた。

第1回目なので1級は受けられず、受けるなら2級か3級、両方受けることもできる。
4択の問題100問のうち70%で合格。
練習問題をやったところ、3級の問題も2級の問題も5問中4問。
なにこれ?3級の問題でも結構難しいのがあると感じ、2級の問題が正解できたのはほとんど運に近いかもしれない。
他の問題から推測するに3級はたぶん大丈夫、2級は勉強しないと少しキツイって感じだろうか。
(詳しく知りたい方は『関ヶ原検定』で検索して問題を見てみてください)

言い訳すると「関ヶ原」限定というのが少し分が悪いのである。
戦国時代といっても一般的に有名なのは信長・秀吉の時代である。
信長・秀吉が活躍したのは1560年の桶狭間くらいから始まり1582年の本能寺、1590年に天下統一に終わるのであり、1600年の関ヶ原とは少し年代を隔てている。
そこは戦国の有名人物である武田信玄(1573年没)も上杉謙信(1578年没)も毛利元就(1571年没)もいない2代目3代目が現役の時代であり人物的にも戦国の中心から外れてしまっているのである。
よって完全に専門分野とはいいがたいのである。

加えて完全に「関ヶ原の戦い」に的をしぼったものでもないらしい。
そこに至る過程や戦後処理、そして関ヶ原のみならず全国各地で起きた東軍vs西軍の戦いも対象であり、決して岐阜県関ヶ原で起きた戦いそのものだけを試験の範囲としているわけではなさそうである。

専門分野とも言い難い、しかも範囲も膨大、これが私が少し悩んだ理由である。
国家試験でも何でもない民間の検定なので合格したからと言っても合格証が貰えるだけで何にもないが、この日記でここまで戦国について得意気に書いている手前落ちるわけにもいくまい。
試験の結果などは随時この日記に書いていこうと思う。

がりは、夏の甲子園を憂う  がりは

  • 2014.07.22 Tuesday
  • 07:12
アフリカの精霊が時々相談員をやってくださるので、不肖がりはも憂い人をやってみようと思います。

夏の風物詩、甲子園。
そろそろ始まるみたいですね。
季語には入ってないようですが、正式には「全国高校野球選手権大会」と呼ばれ、夏の非常に暑い中、都道府県の代表校が甲子園という暑さのど真ん中のような場所で戦い続けるというむちゃくちゃな大会です。
最近延長戦に入ったらタイブレークにしよう、という案を検討するという高野連の方針が話題になりました。

何を憂えているのかと申しますと、昔ならいざ知らずもう少し人間的な環境で、普通に戦わしてあげればいいんじゃないのと思うからです。
おかしいと思う部分は主に三点あります。
一、甲子園で集中開催する必要ありますか?
高校サッカーからワールドカップまで、あのように大きな大会は普通は分散開催します。
そのようにして少しでも日程を縮め、チーム間の財力による不公平や日程による不公平を正すとともに、休養を与えます。
例えば近畿で開催するにしたって、甲子園、大阪ドーム、藤井寺、鳴尾浜、豊中ローズ球場、日本のように各地へのアクセスが良い国であれば、少し足を伸ばせば広島や名古屋にも立派なドームがありますね。
仮に47校が覇を競うとして46回戦いますよと、1回戦は15試合、2回戦は16試合、3回戦は8試合、4回戦が4試合、準決勝2試合、決勝1試合、これ、会場四つあれば実質6日間で終わりますよと。
中四日ずつ空けて26日目には終わりますよと。
連投なんかしなくても。
高校サッカーの聖地国立競技場にはベスト4に入らないと行けません。
甲子園もベスト4からにしちゃうのはどうでしょう。

二、夏にあんな暑い格好で野球やらせる必要ありますか?
前々から思っていたのですが、野球のあのユニフォームって必然性あるんですかね。
何枚も重ね着して、ベルトして、長ズボンで。
すね当てとかカップとかしてるのかもしれませんが、それにしたってあれ夏の格好じゃないと思うんです。
半袖半ズボンでいいんじゃないかと。
金属の刃のついたスパイクでスライディングしてくるから危ないのだ、というのであれば金属の刃の付いたスパイクを禁止しましょう。
前々から危ないと思ってたんですよね、あれ。
キャッチャーは仕方ないですかね。
長袖にしたところで守れるのは擦過傷くらいだと思いますけど。
ソフトボールの女子は半ズボンですし、イチローのキャンプの時の練習は半袖短パンでしたね。
出来るんじゃないですかね。

三、夏にやる必要ありますか?
前々から思っていたのですが、夏にやる必要ありますかね。
あんなに暑い中、日中やるのっておかしくないですか?
どうしても夏にやるなら夜。
もしくは早朝。
基本的には春と秋に一回ずつあればいいんじゃないでしょうか。
一で述べたように集中開催しなければ各週末でできちゃいますよ。
甲子園のイベントとしての集客力が魅力的なのはよくわかりますが(魅力的でなければあんな殺人的な場所に好き好んでみんな観に行かない。)、日本の気候が熱帯化する中、そろそろ検討してもいいのではないでしょうか。
甲子園を放送しているNHKやテレビ朝日のテロップで「高温注意報発令。熱中症に注意」みたいなのが流れた時はさすがに笑いました。
お前らが助長してるやろと。

サッカーではプレ・ワールドカップのコンフェデレーションズカップでカメルーン代表のマルク・ビビアン・フォエ選手が熱中症でこの世を去りました。
その後過密日程や試合中の給水など様々な点が見直されて今に至っていますが、日本の高校野球もいろいろ見直さないとまずいんじゃないでしょうか。
いつまでも憧れの甲子園、延長18回の死闘!とか言ってないで。

若い世代がむちゃくちゃな環境で歯を食いしばりながら頑張る姿は美しい、というような物語の作り方はもう古いし搾取だと思うのです。
最高の環境で最高のプレーをさせてあげたいなあ、せっかく全国を勝ち抜いてきたんだから、と私は思うのですがいかがでしょうか。

「精霊、マッサージ器を憂う」 byアフリカの精霊

  • 2014.07.20 Sunday
  • 02:19
私の部屋には色々な種類のマッサージ器具がある。
現代人なら肩が凝ったり腰を痛めたり足がだるかったりという経験が誰しも少なからずあると思うのだが、私はこれを電化製品で解決しようとしている。
マッサージ師などの人間にもんでもらうのも良いのだが、行くのが面倒しかも施術中は他に何もできないのが問題だった。
やはり家で何かをしながらでもマッサージが可能なものが良いということで次に考えたのは全身マッサージが可能なマッサージチェアだったが、値段がとても高額(20万〜50万)なのと置き場所に非常に困るため却下。

最後に残ったのがチェアに比べ体の一部しかできないものの比較的低額で購入可能であり、家で何かを行いながらでも使用可能なものであった。
その中から私が気に入っている4タイプを紹介したい。

1 低周波治療器タイプ
使い勝手はNO1ではないだろうか。
自分の好きなところにペタペタと張ってスイッチオン。
威力も調節できる。
場所強さ共に自分の好みに合わせられ、値段も3千〜高い物でも2万程度。
精霊の持っているのは温熱機能も付いており、温熱で暖める→低周波→暖める→低周波のコンボでかなり気持ちいい。
弱点は粘着シートをたまに変えないとダメで維持費用がかかる点。

2 部分特化型タイプ
肩が凝っている人は肩、足が凝っている人には足に特化したタイプのもの。
精霊が持っている首特化型は首の横にヘッドホンのように巻き、首だけをひたすら低周波で治療するタイプ。
歩きながらでも使用可能でそれをつけたままトイレにも行ける。
ふくらはぎ特化タイプは歩いて足が疲れた日などには最適でスイッチをいれてそのまま寝ると幸せな気分になれる。
特化しているだけあってその部分だけ凝るという人にとっては最適な治療方法かもしれない。
弱点は汎用性が低いこと。
その部分しか治療できないため、全体的に凝ると言う方は特化タイプを何個も買わないといけない。

3 ハンディタイプ
一番古典的なタイプ。
文字通り手に持って使用するタイプで自分の好きなところに使える。
古いからと言ってバカにしてはいけない。
値段が4タイプの中で一番安く、それでいて叩く威力はNO1で唯一防水機能を持つものが存在し風呂でも使用可能。
血行の良くなった風呂でのマッサージの気持ちよさは想像以上である。
弱点は手に持って使わないといけないところである。

4 座椅子・クッションタイプ
精霊の最近の一番お気に入り。
別々に使っても非常に気持ちいいが、2つを同時に使うことによって1+1=2以上になる。
座椅子やクッションに入った金属の玉が回転するタイプのものである。
特徴は座って何かを作業しながら使用可能な点と1〜3では手の届きにくい背中に対して有効な点である。
そして同時に何か所もやってくれるので、マッサージチェアを買わなくてもほぼ同等の効果が望める。
値段も3千〜5千と手ごろで2つで1万も出せばテレビを見ながら快適な気分にもなれる。
クッションタイプは最近デザインが増えてきており、従来の四角や丸型のみならずシフォンやマカロン、リラックマ型なんてのもありインテリアにもなるだろう。

人それぞれの好みの違いもあるだろうが、それぞれの凝りの状況を考えてお試しあれ。
特に今までこういった物にお世話になったことのない人は使い始めるとあまりにもの気持ちよさにハマってしまうかもしれませんよ。

結果発表!

  • 2014.07.17 Thursday
  • 00:53
みなさんこんにちは。
ZPGP統括本部長A.ハッガリーニです。

大変お待たせいたしました。
雑兵日記PREMIER2014年6月度の投票結果発表をいたします。
今回は14名の方に投票していただき大変ありがとうございました。
とてもうれしいです。
ありがとうございます。

まずは最優秀作品賞の発表です。

最優秀作品は

日曜日 Mr.ヤマブキ
パンツの話 がりは


さわやかな「日曜日」と対極にある「パンツの話」。
この二つの作品が最優秀を分け合うのがPREMIERの面白いところですね。
二人ともお願いを一つしていいよ。


そして、MVPを発表します。


がりは

6票を獲得したがりはが危なげなく戴冠しました。
二冠達成おめでとう!
がりは、ベストコメント賞を発表してください。

今回の結果です。

2014年6月度投票結果



また感想やご意見を是非お寄せください。
他のご要望も承ります。

皆様、投票前のまとめ読みももちろん良いですが、是非ライブでもお楽しみください。
また、来月こそ来月こそははしっかり締め切って日曜深夜に開票速報が出せるようにします。

今年も雑兵日記PREMIERは続いていきます。
よりよい作品をより多く送り出していきます。
良いと思った作品はどうぞどんどんシェアしてやってください。
ツイッター?フェイスブック?ブログでも口コミでも。
どうぞよろしくお願いいたします。

「真田十勇士」 byアフリカの精霊

  • 2014.07.15 Tuesday
  • 21:26
この間戦国に詳しくない人との会話において真田幸村の話になった。
当然大河ドラマに関連しての話である。
本当は真田信繁であり、幸村はどこから出てきた名前かわからないなどのこの日記でも紹介したウンチクを紹介すると楽しそうに聞いてくれたのだが、その人に「大河では真田十勇士が活躍するんでしょうね」ということを言われた時には少しびっくりした。
こういった話をする場合、私は普通の人が戦国に関しどのような知識まで持ち合わせているかを注意していた。
「真田幸村」という人物が存在していないことはかなりのトリビアであることは認識していたものの、真田十勇士に関してはかなり多くの人が架空であることを知っていると思っていた。
それを証拠に私の大河予想の日記の際にも十勇士に関しては「架空だから出演はない」と1行の説明に止めていた。
ということで真田十勇士について私の認識がかなり違っておりこれは補足しないといけないと思い今日は真田十勇士について紹介しようと思う。

真田十勇士とは元々は小説上の人物で、江戸時代にはすでに十勇士が活躍する物語が存在しており、それが明治や大正にリバイバルヒットし十勇士の一人にピックアップしたスピンオフ作品が出たりして広まったものであるらしい。
神である家康やその子秀忠を苦しめた幸村をヒーロー的に描くためにヒーローに従う部下を作り、戦国時代の大きな大名家で流行っていた武田24将や徳川16神将といった優秀な家臣をカテゴリー化する傾向を踏襲したのだと思われる。
さて、十勇士を10人言えるだろうか。
猿飛佐助、霧隠才蔵、の忍者2人は言える人も多いだろう。
あと8人、三好清海、三好伊三、穴山小助、望月六郎、根津甚八、海野六郎、筧十蔵、由利鎌之助である。
この10人は小説上の人物であるからもちろん史実上幸村の家臣として存在したわけではない。
そして私の知る限り高い信憑性でモデルが存在するのは三好清海と三好伊三で残り8人は「この人がモデルになったかもしれない」という人はいるものの信憑性に乏しくそのモデルになった人物も諸説あるという状態である。
またモデルがある人物でも、三好清海は近畿を治めた戦国武将である三好政康がモデルで大阪の陣当時80歳以上の高齢で出陣しているが、真田幸村の家臣としてではない。
そして三好伊三の方は三好政康の弟の政勝がモデルになっておりこちらも80歳で大阪の陣に出陣しているものの徳川側の出陣であり、もちろん幸村の敵であった。

つまり10人全員のモデルになった人物がはっきりしていないだけでなく、モデルになったと言われている人物すら真田家と全く関係のないところから取ってきた可能性が高いと言うのが真田十勇士なのである。

大河ドラマにおいては、過去に架空の人物が主人公になったりすることはあったものの、最近20年では一度もない。
最近では秀吉の草履温めや墨俣一夜城など架空と言われるエピソードを組み込むことはあっても戦国武将として架空の人物を出したことは一度もないように思う。
時代考証などをしっかりやる最近の大河では架空の人物が10人も出てきてそれが大活躍するドラマは作らないだろうと思ったので、「真田十勇士は出ない」と言い切ってしまったのである。
もし十勇士が出演したとなれば源義経がチンギスハンになりました的な驚きをもって見てしまうだろうと思うのである。

しかし、これを書いているうちに「三谷作品ならあながちあり得ないことでもないな」とも思い始めている。
題材が決まり役者も決まれば次はどのような内容になるのか。
これもまた始まるまでの楽しみである。

ワールドカップ観戦の手引き〜決勝戦(1)〜  がりは

  • 2014.07.13 Sunday
  • 23:54
いよいよワールドカップも残り一試合です。
通は「ワールドカップはセミに限る」などと言って、内容は準決勝の方が良いことが多いと言いますが、何といっても決勝です。
ご覧になるでしょう?
そろそろ寝ないと四時に起きられないと思いますが、起きたとしても観るべきポイントがわからないといけません。
日本がギリシャに勝てなかった時点で匙を投げてしまい、第三戦の観戦のポイントを書かなかった罪滅ぼしとして、不肖がりはが決勝のポイントを皆さんにお教えしましょう。

まず対戦カードです。
ドイツ対アルゼンチンです。
これだけで語るべきことがたくさんあります。
まずドイツ。
準決勝でブラジルを7−1で破り、開催国を悲しみのどん底に突き落としました。
コレクティヴというのが流行語になっていますが、ドイツサッカーはコレクティヴの極北、決まりごとに従って守備、決まりごとに従って攻撃、これを無尽蔵のスタミナとスピードで行います。
準決勝の前半20分から30分の間に起きた出来事はゲームの世界のような正確さでした。

さらに特徴的なのがダイバーシティです。
出身地、人種、年齢など、ものすごくヴァライエティに富んでいます。
その手の話はフランスが先進的だったのですが、今回のドイツ代表は年齢も若いのからおじさんまで、黒人から白人まで(酒井高徳がドイツ国籍を選んでいたらこの面での強化は進みましたね。)、実に様々なのにまとまりがあります。
組織的でダイバーシティが効いている、大企業のお手本のようなチームが今のドイツです。
伝統的にはゲルマン魂と呼ばれる、徹底した勝利至上主義で知られます。
骨折れても走る、みたいな。
Jリーグのチームで言うと、今はだいぶ変わってきましたが、浦和レッズがドイツ色の強いチーム作りをしていました。

ちなみに「それとこれとはベッケンバウアーで!」というような場面で使われるベッケンバウワーというのは、ドイツの皇帝と呼ばれた守備の選手のことです。

ワールドカップ観戦の手引き〜決勝戦(2)〜  がりは

  • 2014.07.13 Sunday
  • 23:53
次にアルゼンチンです。
ブラジルの最大のライバルでブラジルとアルゼンチンが戦う時は戦争のようだと言います。
(イングランドとの対戦の殺伐とした感じも印象に残ります。)
今回ブラジルが1−7で負けたのを手を叩いて喜んだのがアルゼンチンです。
アルゼンチンの準決勝はオランダと0−0の末、PKで勝ち上がりました。
オランダのGKシレッセンは公式戦でのPKストップがないとのことで、その差だったかもしれません。
オランダは今回国内リーグの選手中心で、国内のチームは国際試合でほとんど勝てていない状態でした。
そのメンバーを使い、伝統の攻撃サッカーを捨てて、カウンターに賭けたファン・ハールは素晴らしい監督だし、オランダも良いチームだったと思いますが、あれは私の好きなオランダではありませんでした。
あ、ちょっとオランダのことを書きすぎましたね。
オランダ好きが高じて憎さ百倍状態でして。
試合の中身は、アルゼンチンの守備の固さがものすごくて(ロッベンに120分全く仕事をさせなったマスチェラーノは素晴らしかった。)、メッシの不調も最高潮で、シュートがほとんどない試合でした。
メッシを本来サポートするディ・マリアが怪我で欠場し、事態は悪化しています。
この試合でものすごく印象に残っているシーンが2つあります。
一つは90分間際のロッベンをマスチェラーノが必死に止めたシーン。
もう一つはメッシが右サイドからふわりと上げたクロスをマキシロドリゲスが当て損ねたシーン。
後者は前回大会のベストゴールを決めた職人、マキシロドリゲスがおそらくあまりに良いボール過ぎて慌てたんだろうと思うのですが、それを決めないとどうやって勝つんだ!と頭を抱えました。

さてアルゼンチンです。
ブラジルとの関係がアレですので、決勝は隣国にも関わらずド・アウェーとなります。
ブラジル人は皆ドイツの応援に回るでしょう。
恐ろしいですね。
アルゼンチンと言えばマラドーナ、
チームは「メッシのための滅私奉公」とでもいうべきシステムです。
メッシの平均走行距離が8km、他の選手は10km以上です。
これだけでもわかりますよね。
ただ、アルゼンチンは伝統的に点をやらないと決めた時にはイタリアより固い守備を誇ります。
どんなに汚いことをしてもゴールはやらないというようなリアリズムがあります。
Jリーグでいうと、横浜マリノスがアルゼンチン色の強いチーム作りをしていました。

ちなみに象徴的な選手はマラドーナで、それをメッシが引き継ごうとしています。

ワールドカップ観戦の手引き〜決勝戦(3)〜  がりは

  • 2014.07.13 Sunday
  • 23:52
次にチームの特徴です。
まずドイツ。
各ポジションにワールドクラスの選手がおり、誰を紹介するにもかなりの分量になりますが、一人と言われればGKのノイアーです。
間違いなく世界最高のGKです。
守備範囲はフィールドの三分の一に及び、シュートストップも申し分ない上、攻撃の起点にもなります。
さらに大量点に浮かれそうなチームに檄を飛ばすなどリーダーシップも申し分なし。
このチームは彼が所属するバイエルンミュンヘンの選手が中心となっており(ミュラー、シュバインシュタイガー、ラーム、ゲッツェ、ト二・クロース、ボアテングなど)、ここの監督をやっているグラディオーラのサッカー、つまりバルセロナからクライフのオランダにつながる美しき攻撃サッカーに源流があります。

アルゼンチン。
鉄壁の守備にメッシの閃き、という構図だったのですが、ベテランFWのイグアインに輝きが戻ってきました。
私の大好きなベルギーを沈めた一発は理不尽で神がかっていました。
メッシが覚醒しない分、周囲が一人ずつ覚醒を始めているのかもしれません。
誰か一人紹介しろ、と言われたらメッシなんでしょうが、あなたも彼くらい知ってますよね?
なのでもう一人。
マスチェラーノを紹介します。
前回大会の監督マラドーナに「アルゼンチン代表はマスチェラーノ+10人だ!」と言わしめた守備的なポジションの代表的な選手ですが、本業がボランチ、所属するバルセロナではセンターバックをやっています。
私と変わらない174センチのディフェンダーとしては小柄な選手ですが、非常にクレバーかつきっちり仕事ができる選手です。
きっちり仕事ができるというのはパスが正確で早く、大きな選手にも当たり負けせず、走るのをサボらない、というくらいの意味です。
世界最高のアタッカー、ロッベンですら止めましたよ。
(彼は「ボールさえあればボルトよりも速い」と豪語するくらいのドリブラーです。)
世界最高のディフェンダーという呼び声もあるブラジル代表のチアゴ・シウバはロッベンを止めるのに彼の腕をつかんでしまい、三位決定戦の先制点となるPKを与えてしまいました。
それぐらいロッベンはすごい。
そしてそれを完封するマスチェラーノはもっとすごい。
日本人が目指す選手像はここにあると思います。
アルゼンチンはメッシを滅私的に支えるチームですが、そんな現代サッカーで有り得ないファンタジーを成立させているのがマスチェラーノだと思います

ワールドカップ観戦の手引き〜決勝戦(4)〜  がりは

  • 2014.07.13 Sunday
  • 23:51
さて、決勝楽しみですね。
観るポイントをまとめておきます。
1. メッシにボールが入った時のドイツの対処に注目。
むしりとるように何人も寄ってきます。それをかわすメッシの足技も注目です。
2. ミュラーがどこにいるかに注目
わりといろんなところに出没しては点を取っています。
3. ノイアーの守備範囲に注目
ペナルティエリアの外が主戦場、というくらいよく飛び出します。
4. マスチェラーノが何をしているかに注目
誰かにべったりついていれば、それがアルゼンチンが思う相手チームのエースです。

大体のところが頭に入ったところで、冷静に考えてみましょう。
ブラジルを7−1、しかも後半は流して勝ったドイツ、オランダとずるずるにどつきあってようやく勝ったアルゼンチン。
しかも舞台はドイツのホーム化したブラジル。
もう勝つのはドイツ、と思っても不思議ではありません。

さらに。
1990年、イタリアワールドカップ決勝。
西ドイツ対アルゼンチン。
組織的なサッカーで危なげなく勝ち上がってきた西ドイツに対するのは、準々決勝、準決勝を元々評価が高くないGKゴイコエチェアの活躍によりPKで勝ち上がってきたアルゼンチン。
その攻撃はマラドーナ一本。
なんか非常に似てますね。
結果は西ドイツの優勝。

しかし、私は1−0でアルゼンチンだと思っています。
理由はいくつかありますが、一番の理由はアルゼンチンのディフェンスはとにかく固いということです。
オランダを封じた一対一の強さとラインコントロールは絶賛されて良いと思います。
弱点はGKですが、彼は今ノッている上に、マスチェラーノを始めとした守備陣がシュートまで行かせないでしょう。
そしてドイツ代表には素晴らしい選手が数多くいますが、奇跡を起こすレヴェルの選手はノイアーのみです。
おそらく、0−0でゲームが推移します。
そして、85分を越えたあたりでメッシがボールを持ちます。
彼も精彩を欠いていますが、なんとか振り切ってクロスを上げます。
そこにいるのはマキシロドリゲス。
美しい糸を引くようなシュートが完璧に見えたノイアーのファーサイドを貫いていきます。
そう、彼こそがメッシの代わりに覚醒した選手。

まあ、これは私のシミュレーションですが。
あなたも試合の前の一分間でいいです。
シミュレーションをしてみてください。
楽しみが広がりますよ。

良い戦いを祈りましょう。

多足類の話 その9 「系統解析」(国)  Mr.X

  • 2014.07.12 Saturday
  • 22:25
系統解析は、過去の時間軸にそって種がどう枝分かれしてきたのか、を
明らかにしようとする試みです。しかし、実験室なんかで、
「おお、仮説と同じように、生物の種が枝分かれしているな」
みたいなことができません。過去に起こったことですから。

「足跡やタバコの灰から、犯人の行動はこうであると考えられます」と言うホームズに、
「でも、それを実験で確かめることはできないですよね?」と問うのと同じです。

「進化学は科学足り得るか?」という問いに対しては、
「科学的な理論である、とは実証を受けた理論のことである」という定義なら、
進化学は科学的ではありません。
しかし、ひたすら証拠を重ねていく、というやり方で説得力を増やしていきます。


突然ですが、生物の遺伝情報の総体は"ゲノム"と呼ばれます。
じゃあ、遺伝情報って? 親から子へ引き継がれる、生物の体の設計図です。

またまた突然ですが、これまで作られてきた自動車の数だけ、設計図があります(はずです)。
その設計図一つ一つを比較し検討することで、あの車のここを改良することでその車が開発された、
みたいな道筋が見えてきそうな気がしませんか?

同じように、生物種ごとの遺伝的な情報を調べていくことで、生物の系統を明らかにすること、
これが現在主流となっている系統解析のやり方です。

ヒトならゲノムは約30億文字で成り立っています。(プリミエールなら3,000,000回分!!)
このデータを用いて、進化の道筋、すなわち系統を明らかにします。
(全部が使えるわけではなく、実際にははるかに少ないですが)
あまりにデータが大き過ぎて、数学とコンピュータにほぼ丸投げです。
統計学的に解析をするから「系統"解析"」なんて重々しい名前がつくんでしょう、たぶん。
(そういや、いつから「解析」なんて言うようになったのか知りません。)

系統解析により、大量のデータに基づく系統仮説を立てる、ことができるようになりました。

でも、やっぱり、進化と系統仮説を裏付けることはできません。

しかし、データを得て仮説を立てては修正する、を繰り返することで成長してきた進化学は
(定義によっては)科学ではない、のかもしれませんが、
"科学的な理論"と並ぶ説得力を持つと言って良いのではないか?と私は考えています。

どう思われますか?

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