妹と姉  Mr.Indigo

  • 2018.02.13 Tuesday
  • 00:00

父子3人で長瀞へ行ってきた。目的は宝登山(ほどさん)小動物公園の見学とロウバイ観賞である。

大人1人で幼児2人を連れて行くのはけっして楽ではないが、長女がいろいろと手伝ってくれるので、大変で困るというほどではない。

長女は場の状況をよく見ている。慣れた場所だったり顔見知りの大人がたくさんいたりすると甘えたりふざけたりするが、父と妹しかいないところではしっかりしているのだ。

私が戦力として当てにしているのは本人もわかっているだろう。小柄だが顔つきや振る舞いはもう立派な小学生だ。改札を通る時に駅員さんに呼び止められるのではないかと心配するくらいである。

 

長瀞駅前で昼食をとった後、シャトルバスとロープウェーを利用して宝登山へ。小雪がちらつく中、山頂駅から動物園まで舗装されていない道を500mほど歩く。次女がベビーカーを嫌がったので、私は次女の手を引きつつベビーカーを押すことになってしまった。

次女はマイペースだ。どこへ行っても物怖じしないのは良いのだが、状況を見ず気の向くままに行動するのが難点である。

一方、長女は危なそうだと判断したのか、私が押しているベビーカーにつかまってきた。いつも通りずいぶん慎重だ。

 

動物園は予想以上に面白かった。動物の種類は少ないが、ほとんどが広いスペースで飼育されていて、小規模な動物園にありがちな窮屈さがない。

驚いたのは放し飼いのヒツジがいたことだ。おとなしく人間に慣れていて、我々が近づいても平然としている。そのほかヤギやウサギも近くで観察でき、子供たちは大いに喜んでいた。

続いてロウバイ園に向かう。次女は疲れてきたのか、今度はあっさりベビーカーに乗ってくれた。雪もやみ、移動は先刻よりずいぶん楽だった。

ロウバイの花は早いところで七分咲きくらいだったが、それでも見事なものだ。薄い黄色の可憐な花が山の斜面を彩るというのは、あまり見られない風景であろう。そして、秩父の町を見下ろし武甲山などの山々を見渡す眺望も素晴らしい。

次女はベビーカーで熟睡していた。まあ、2歳だと季節の花や眺望の美しさはあまりわからないだろう。動物園が先で正解だったということだ。

帰りの電車では長女がぐっすり眠った。初めての場所で母親不在。我が家ではしばしばあることだが、それでもかなり緊張して疲れたのだろう。

 

まだ6歳なのに姉として頼りにされるのは、しんどい一面もあるに違いない。しかし、そんな長女を羨ましく思うことがある。

私も第1子だが、1歳下と2歳下の弟がいて、3人がそれぞれ対抗意識を持っていた。喧嘩は1歳下の弟の方が圧倒的に強かった。何度となく情けない思いをしたものだ。

すなわち、どんな家族構成でもそれなりに大変なのだ。ならば、兄姉としてのプライドが保たれる方が良いだろう。

一方、次女は妹としてマイペースで成長している。もちろん生まれながらの性格もあるだろうが、環境も大きな要因であろう。親は育児に慣れているし、姉も面倒を見てくれる。保育園は入る前から顔パスで、姉の友達にもかわいがられている。

面倒見の良い姉がいるから妹は自由気ままに大きくなり、そんな妹がいるから姉はさらにしっかりしていく。お互いの存在が、それぞれの個性をさらに伸ばしているのだろう。

「頑張ってるな、姉ちゃん」

口には出さないが、そんなことを思いながら長女の成長を見ている。

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