通信 がりは
- 2018.12.08 Saturday
- 07:19
先日、ソフトバンクの回線が平日日中帯に数時間通信できなくなり、大きなニュースになりました。
店舗に殺到する人、困った困ったとインタビューに答える人。
仕事にならないから待機してという会社、仕事にならないからもう帰っていいよという会社、が紹介されていました。
あと、公衆電話に並ぶ人の列。
大震災以来ですね。
佐川急便だったと思うのですが、配達人に支給している端末がソフトバンク端末だったので配達業務が滞ったというニュースや、コンサートの入場を複数認証で行う際に、チケットの他に発行されるQRコードで本人確認をする仕組みを取ろうとして、照合するシステムのアクセス回線がソフトバンクだったために入場が滞るというニュースもありました。
決済端末、監視カメラ、街中のサイネージ、いろんなものの仕組みの中に通信が使われていて、今回の通信障害で死者がでなかったことにほっとしている関係者もいらっしゃるのではないでしょうか。
病院のセンシティブなネットワークだって、効率化を考えたら無線を検討していますしね。
それにこれから車だって端末の一部なんですよ、なんてソフトバンクとトヨタが提携して何かを打ち出そうとしていなかったかな、と。
ソフトバンクの公式の発表ではエリクソンのソフトウェアの問題(MMEの証明書の期限切れが原因でした、と説明しているようです)と言っていますが、ちょっと信じがたいですね。
同じような障害が他のキャリアでも起きましたが、エリクソンのMMEを使っているキャリアは他にもありますからね、もちろん。
また、障害が出ることを想定して二重三重の回避策を打つのが通信キャリアの社会的使命なのだと思うのですよ。
その辺の説明がないのも驚いています。
二重底三重底も突破するようなとてもレアなトラブルが重なった話なのです、とまず説明してくれないと通信業界全体の信頼に関わるのです。
通信業界の一端にいる者として(それが趣味と実益を兼ねた副業だとしても)、今回の件は改めて自分たちの仕事、役割の重たさを再認識するに十分な事件でしたし、また通信が5Gの時代に入ればもっともっと重要な役割を担うのは避けられないので、期待に沿うだけの仕事をしていかなければならないと思います。
坂本竜馬が日本全国を脛を回して歩き回り、倒幕開国の機運を高めた時代、途中から船を使うことによって「通信速度」が飛躍的に上がり、それが維新が間に合った要因の一つでした。
1867年の大政奉還の後、1876年2人の日本人がアレクサンダー・グラハム・ベル氏をアメリカに訪ね、電話と出会います。
それから国策として電気通信事業が推進され、その約百年後の1985年に公社の民営化にともない現在の主要キャリア3社が誕生します。
なんやかんやありましてそれから30年です。
今では国を越えてのテレカンなんて当たり前の世の中になりましたよね。
世界の動向が好むと好まざるに関わらず日々の生活に直接影響する世の中です。
通信の主体は電話からインターネットに移り、電話はそのアプリケーションの一つになったと言われますが、それでもかつて電話が持っていた(今も持っている)使命の重たさを継いで、趣味と実益を兼ねた副業にも励んでいきたいと思います。
(テーマ「ベル」)