2022年6月12日大阪城ホール
CHAOS オカダ・カズチカvsBULLETCLUB ジェイ・ホワイト
この試合は先月の福岡paypayドームで行われた、内藤哲也vsオカダカズチカで、勝ったオカダカズチカがマイクアピールをし、会場をいい雰囲気にして退場しようとしていたところに、ジェイ・ホワイトの入場テーマが流れ、そのままオカダを襲撃。そのまま超badend(超happyend)で、終わった。その流れでタイトルマッチが組まれた。ジェイが日本に来たのは1年ぶりのため、客が待ってたのか待ってないのかは知らんが、もうひたすら嬉しい。さて本題に入ろう
ジェイは試合が始まる前に、観客に、tooooooooooooo・・・と、プロレス初心者が見たら、なんか言ってんな。でスルーされるような奇声上げ始める。これは何かというと、ジェイ・ホワイトが所属しているBULLETCLUBには、toosweet と呼ばれるポーズがずっと受け継がれていて、そのポーズをするとき、toooooooo・・・・sweet!!!!!っていうのがお決まりになっていて、観客は声を出せないので、ジェイは観客煽っているである。(歓声が出ても、言ってくれるかは微妙だが。)開始のゴング。最初のロックアップはどちらも一歩も引かず。一旦離れて、ジェイはまた観客を煽る。それに突っかかっていったオカダを手にとるようにコーナーマットにぶつけ、エルボーを見舞う。ここまでずっとジェイがペースを握っている。ここからも、tooooooosweet!!!!と、謎の奇声を発しながらチョップを見舞う。
しかしオカダも、toooosweeet!!!と、ネックブリーカー(首を掴んでそのまま後ろに自分ごと倒れる)を放つ。しかしオカダが何かしら技を放つと、外に逃げるジェイ・ホワイト。得意ムーブである。場外に行って、凶器やら鉄柵やらを使い、ダメージを与えるのだ。
ジェイの思惑どおり、オカダには着々とダメージが溜まっていく。ジェイがリング内に入ろうとしたときに、ジェイのパートナーであり、元オカダのパートナー、外道がオカダに襲いかかるが、見事返り討ちにされる。しかしそのほんの数秒間の間に、ジェイは体勢を整え、オカダにDDT(首を腕で抑えて、そのまま首が床につくように落とす技)を見舞う。
そして倒れたオカダに足攻めを見舞う。そこからまたまた足攻めの「OTO」(この技は対戦相手によって名前が変わる技である。今回は相手がオカダのため、O、オカダ T、タップ O、アウト まあ言ってしまえば、オカダが降参、のような意味の技名である)この技で対戦相手を欠場に追い込んだこともある恐ろしい技だ。しかしオカダは脱出。さすがだ。
しかし、ジェイは執拗なまでに足攻めにこだわり、なんとここで解説席にいる、ぼくのだいっきらいな棚橋弘至という、「世間的」に見たら素晴らしいレスラーがいるのだが、その棚橋の必殺技のテキサスクローバーホールドを出した。これにはオカダだけではなく、棚橋も唸り声を上げる。しかしここも抜ける。ここで、足攻めは十分と悟ったのか、ジェイはオカダに、先ほども紹介した、toooooooosweet!!!!と、謎の奇声チョップを何発も見舞うが、オカダは微動だにしない。これに反応したジェイが笑いながら今度は腹に一発蹴りを入れる。流石にこれは効いたのか、少し腹を抑えるオカダ。これに対しチャンスと思ったジェイがロープに走りに行く、しかし、ここでオカダは得意のドロップキックで返す。(ジャンプして両足で相手の顔面を蹴る技。)この技は素晴らしいので、ぜひ皆さんにも見てほしいところだ。久々に倒れるジェイ。これを見たオカダは自身の唯一の拘束技マネークリップ(説明がとても難しい技なので省かせてもらう)を繰り出し、かなりダメージを与えると思われたが、なんと技がかかったままジェイがレフェリー(審判)に突撃。審判はジェイのセコンドの外道に目が行っていたため、ジェイが自分に突撃してこようなど思ってもいなかっただろう。審判がダウンしたためここでやりたい放題モードに突入。
外道がリングに椅子を投げ入れ、ジェイの独走態勢が整ったかと思われたが、ジェイが椅子に到着する前にオカダが椅子に到着。オカダは椅子を外に出し、反則行為はしないという気持ちを行動であらわにした。そしてリングサイドに来た外道を、ジェイに当てさせて落とすと、そのままマネークリップに。しかし戻ってきた審判を外道がまたひきつけ、その間にジェイがオカダに対して急所打ち。ここでお互いがお互いの体力を回復するため、なにもない時間が続く。そしてジェイが先に立ち上がり、観客の手拍子に対して、「サイレント!」と一言。そしてオカダの顔面を・・・いや、顔面で遊んでいたという表現のほうがいいのかもしれない。顔を持ってなにかを笑いながら語りかけていると、カチンと来たのかオカダ、一発強いエルボーを見舞う。ジェイは場外に逃げて、こっち来いよとオカダを誘う。しかし場外に行くとやばいことになるのがわかっているオカダは、しっかりリングの上で仁王立ちで構える。仕方なくジェイが戻ってきて、エルボー合戦が始まった。お互いが一歩も引かないが、たまにジェイが間をずらしてくるのでペースはジェイにあると見ていいだろう。そしてわざと倒れ込むジェイに対してオカダは非情なるキックやパンチの連打。そしてオカダが強制的にジェイを立ち上がらせると、必殺のレインメーカー(相手の腕を持ち、引き込んでから自分の腕をぶち当てる豪快な技)を打ちたいところだがジェイがまた倒れ込んだついでにオカダの土手っ腹にタックル。ここでオカダが悶絶。ジェイにとってはこのチャンスを逃すわけには行かない。必殺のブレイドランナー(説明は省くが、とにかく色々なところから出せるわざと言っておく)かと思われたが、あえてジェイは、オカダの必殺技であるレインメーカーを当てていった。しかも二連発。笑っているジェイ。しかしジェイが、必殺のブレイドランナーで勝利に向かおうとしていたとき、オカダがラリアット(レインメーカーと似てる。)で切り返す。これも二連発。二発目は相当重かった。ここからオカダの勝ちへの必殺ムーブが始まる。まずパイルドライバーを見舞い(相手の首に自分の体重と相手の体重を乗せながら落とすやばい技)、ここからまたラリアットを見舞いオカダが叫ぶ。そして今度こそレインメーカーに持ってこようとしたとき、ジェイが切り返しでレインメーカーを狙う。しかしこれもかわされる。ジェイがヤケクソで走ってきたところをドロップキックで迎撃。またオカダは叫ぶ。ここからレインメーカーに行こうとしたが、ジェイが切り返しのブレイドランナー!これで3カウント。まさかの大逆転でジェイの勝利である。
このときの俺は飛び上がって喜んだ。ジェイも飛び上がって喜んでいた。勝った瞬間ジェイの所属するBULLETCLUBのメンバーが集合して、客を盛り上げていた。しかし大事なのはここではない。今の時代は、withコロナ時代。そのコロナはプロレス界にも大きな影響を及ぼしていた。様々なことが変わったが、なにより変わったのが、「歓声」である。観客が声を出せなくなったことにより、観客や選手にも不満が募っていた。しかしマイクアピールでジェイは、観客に対し、「SAYSOMETHING!」と連呼し、なんと少しではあるが、なんと歓声をとりもどしたのである。衝撃的な結末を迎えた大阪大会。ジェイのいいところは、ベビーフェイスのレスラーや、いわゆる正義のレスラーみたいな人たちよりも、観客がおもっていることを堂々と言って、今回のように実行するから。だと思う。そしてこの騒動があった一週間後に、団体が歓声解禁に動き出し、ファンからは歓喜の声が上がった。俺はファンも会社も手に取るジェイは天才だと思う。