鬼ごっこ  がりは

  • 2024.02.26 Monday
  • 07:00

「おいがりは。起きろ。」
顎をぐいっと持ち上げられて不快。あごぐいってのは爪先に鉄板が入ってそうなブーツでやられるものでも、後ろ手に縛られて砂まみれの床に腹ばいに寝かされている状態でやられるものでもないだろう。
「起きろ!!」
後頭部と頭頂部の境目あたりを強く踏まれる。言っていることと行いが矛盾しているぞ。そも、両足首を縛られているこの状態で起きるのは相当むずかしい。膝を腹まで引き付けて、勢いをつけて膝立ちに。テンプルを狙ったフックを交わし、額で金的。あたりは浅かったが不意を突いた分痛かろう。

 

横向きに倒れた俺の腹にサッカーボールキックが四発。脇腹にトーキックがもう何発か。ぐしゃぐしゃのストンピングで仕上げ。

「このまま蹴り殺してもいいんだが、お前にも一つチャンスをやろう。」
「そうだな、お前の下手な蹴りじゃけりがつくまで90分以上かかる。」
と言ったつもりだったが、空気ががさがさと漏れただけだった。
「おお、失礼失礼。水くらい差し上げないとな。」
髪を雑に掴まれて体を起こされる。
上を向かされて、口に水差しを当てられる。

 

うまい、うまいが下手。水が止まらなくて喉や胸、腹、股と潤していく。息が苦しくなってむせても止まらない。頭頂部からびしゃびしゃとかけられて、そのあとコーンと間抜けな音を立てて。プラスチックの水差しだった。
「格別のご配慮に感謝する。」

そう言うのがやっとだった。
「これを見てみろ。ある路線の駅名だ。全部正解できたら開放してやる。」
「お前誰だ。ふざけたお面なんかしやがって。」
節分の時に豆についてくる紙の面のせいで、わかりそうでわからない。
「なんでこんなことをするんだ。」
「それは自分の胸にきいてみるんだな。」
「ええ?自分、それは一番近くて一番遠い他人。」
「そういうところだっ!」
「怒るなよ。辛気は身の毒だぞ。」
「本当に身に覚えはないのか?水曜に原稿が間に合わなかったとか」
「うぐっ。」
「最優秀を獲った翌月はたいてい駄目とか」
「ぐはっ。」
「毎月のテーマ、消化しきれてないとか」
「あががががが」
「毎月の投票結果発表がめちゃ遅いとか」
「あ、それは自分じゃないんで。」
「悩み相談二年ぐらい貯めてるとか」
「ぐぎぎぎぎぎぎぶぎぶぎぶ」
「心当たりがあるようだな。」
「ふざけるな。俺は暴力には屈しない!」
「やることやってから言おうか。もう暴力はしないよ。これから朗読でもしようかな。サウナキング」
「やめてください!!許してください!!」
「そうそう。はじめからそう言えばいいんだよ。お前が助かるにはこれらの駅名を」
床に敷かれて、水を吸って字が滲んだ紙。
「正解すればいいだけだ。簡単だろ。」

「いいのか、こんな簡単な問題で。」
「十駅ある。簡単だろ。しかも千葉で育ったんだ。サービスサービス。」
「わかった。どうすればいいんだ。」
「俺が一駅ずつ指していくから答えろ。間違ったら」
「やめろ!サウナキングはやめるんだ!」
「殺す。言い訳は聞かん。じゃあ始めるぞ。」

 

我孫子

 

「簡単だ。あびこ。」

 

 

東我孫子

 

「なめてんのか。ひがしあびこ。」

 

湖北

 

「こほく。」

「順調すぎると思わないか?こんなことで許されると思うのか。本当にこれ、こほくでいいのかな。」

「こほく。」

 

新木

 

「あらき。」
「いいのか。これをあらきと読むような簡単な問題を我々が出すと思っているのか。」
「あらき。」

「あらぎ、あらぎってのはどうだろうな。」

 

 

布佐

 

 

「ふさ。」
「ぬのにたすけると書いて」
「ふさ。しつこいぞ。」

 

 

木下

 

 

「・・・・」
「さあ。」
「きおろし。」
「ファイナルアンサー?」
「千葉県民なら知ってるさ。きおろし街道のきおろし。」

 

 

小林

 

 

 

「こばやし。きおろしで揺さぶっておいて、あえてのノーマルこばやし。」
「さっきはきおろしと答えたのに、今回はいいのかい?」
「語るに落ちるってやつだな。こばやし。」

 

 

安食

 

 

「あじき。将棋通なら知っている。。通称アジアジだ!成田線我孫子支線の申し子、あじきーふさーこ!!」
「随分さえずるじゃないか。いいのか、あぐらじゃなくて。」
「あじき。」

 

 

下総松崎

 

 

「しもうさまつざき。」
「ファイナルアンサー?」
「しもうさまつざき。次はなりた。つぎはー、なりた。お乗り換え千葉、東京方面は1番線から15時49分発快速久里浜行き、成田空港方面は2番線から16時10分発エアポート成田」
「まんざき。」
「へ?」
「し、も、う、さ、ま、ん、ざ、き。」
「へ?」
「残念だったな。成田が見えて気が急いたな。勝ちになったと思った瞬間が危ないんだよ。」
「死にたくない!!死にたくない!!」

「色のない街だった。大量生産品のようにうろつき回っている若い女などはどぎつい原色であるが、それでも色がないのだ。いろんな街を転がるようにしてようやくこの街についた俺は、地下にある駅の改札から階段を上がった、東口の軒下で落ちてくる雨を見上げていた。何を期待し、何を夢見てここまで来たのか。何色の街を見に来たのか。来てみれば今までのどの街よりも無彩色だった。」

 

 

エンディングテーマ「涙がこぼれそう」 The Birthday

 

(テーマ「鬼」 Xもアールも書かないつもりなら俺が書くしかない!)

ザ☆プリミエール 嫌いなこと

  • 2024.02.14 Wednesday
  • 01:24

がりは「どうもー!ザ☆プリミエールでーす!」
ヤマブッキー「僕がザ☆プリミエールの男前ランキング一位で」
が「おお!??」
ヤ「彼がザ☆プリミエールの男前ランキング殿堂入りです!」
が「わあああ」
ヤ&が「どうぞよろしくおねがいします!」
が「パクリだよ!」
ヤ「そうだよ?」
が「そうだよ?ちゃうわ!」
ヤ「良いものはどんどん取り入れる。それが上達へのたった一つの王道さ。」
が「ええように言うな。」
ヤ「ちょっと聞いてよ。」
が「なんやの、その雑談のトーン。」
ヤ「嫌いなことあってさー。」
が「嫌なことあったんか。それは聞くよ。俺はそういうのちゃんと聞くよ。どんと来いよ。」
ヤ「いや、嫌なことはないよ。嫌いなことがあって。」
が「ま、まあええよ。聞くよ。」
ヤ「駅まで自転車に乗ると思いねえ」
が「なんや突然いなせな感じ」
ヤ「くくっと坂を登って、そこからきゅううううううううっと下りなのよ。」
が「それ、日本酒行くときの音やねんけどな。喉で飲んでる感じ出てるよ。」
ヤ「いや、飲酒運転はしないよ。」
が「お願いしますよ。で、きゅううううううううっと坂下ってどうしたん。」
ヤ「下る途中にね、左から道路が入ってきて、T字の交差点になってるのよ。」
が「ほん」
ヤ「歩道にはねくだらん高校生がね、なんの疑問も持たず二列と一列で、ドナドナみたいに坂登ってきてる」
が「一列なに?」
ヤ「あのぼこっとなってるとこを平均台みたいに歩いてきてる。」
が「高校生にもなって?」
ヤ「高校生にもなって。」
が「列になってんの?」
ヤ「列になってるの。」
が「すごいな。左腕出してなぎ倒していったらええねん。だだだだだだだって」
ヤ「野蛮過ぎるでしょう。さすがに。」
が「まともか!で、何が嫌なん。」
ヤ「嫌じゃないねんて。嫌いやねん。」
が「無反省に坂を登っている高校生が?」
ヤ「いや、それは仕方ないけれども。きゅううううううううっと降りてたら信号が赤になることがあるわけ。」
が「止まらなあかんと。」
ヤ「止まらないよ。」
が「止まりなさいよ。」
ヤ「ブレーキついてないからさ。この仕事始める時にバックギアとブレーキは置いてきた。」
が「かっこいい!!」
ヤ「止まれないのはいいんだけど、危ないのよ。」
が「そらそうやな。左側通行してて左から車突っ込んでくるかもしれんもんな。というか向こうにしてみたら君が突っ込んできてんねんけどね」
ヤ「そんなんどっちでもええねん。見切って踏み込んで僕が勝つから。」
が「藤井聡太みたいなこというやん。ほな何が嫌いなん。」
ヤ「僕が左から来るトラックを毎日毎日ギリギリの間合いで交わしてきゅううううううううっと降りてるのに、もう滑降、いや滑空すらしているのに」
が「のに」
ヤ「ドナドナの民はちらとも見てないんだよ。毎日同じ時間に見事に滑空してるのにさ。」
が「言い方よ。でも見たくないんちゃう?朝から事故現場になるかもしれん愚行をさ。」
ヤ「優しく俺を叱ってくれそして強く抱きしめてくれ」
が「急にどないしてん」
ヤ「シェリー!!どこに行けば」
が「わかる人おる?」
ヤ「俺はたどりつけるだろう」
が「駅とちゃうか。」
ヤ「僕が気持ちよく下っている道をどいつもこいつも生気のない顔で上がってくるのも嫌いだし、毎日毎日信号が赤なのも、僕の起こしている奇跡の証人がいないのも、そもそも左から道が入ってくるのも全部嫌いだよ。」
が「清少納言か!」
ヤ「紫式部流行ってる感じやから」
が「式部は千年単位で流行ってんのよ!あれコンプラで引っかかれへんのかな。」
ヤ「まっちゃんの話する?」
が「なんや唐突に。」
ヤ「あの話で嫌いなこといろいろあるねんけど」
が「ここまで来たら聞きましょか。もう今回テレビで流れることもないやろし。」
ヤ「まずね、まっちゃんてもう面白くないでしょ。だいぶ前から隠居してて、まっちゃんワナビーの人たちとかワナビーのワナビー、もうワラビーと呼びましょか」
が「なんやクルド人問題も絡みそうな話やな」
ヤ「今はワナビーも高齢化してきて、ワラビーもおっさんですよ。」
が「誰のこと指しているのか今ひとつわからんけど」
ヤ「みんなでまっちゃんの笑いは!みたいなことを言って守ろうとしてたやん。お世話になったしみたいな話もあった。でもだいぶ前におもろくなくなってたんやから、それはもうええやん。」
が「そういう意見もあるんかな。」
ヤ「でもね、そういう意見を表明するのはこのタイミングでやるのは超絶ダサいのよね。今までは言わなかったわけだから。まっちゃんが弱ったタイミングで裏切ってるというスジの話にも見えてめっちゃダサいから。」
が「せやな。芸人はまっちゃんを守れ!手のひら返しすな!という論調もあるわな。」
ヤ「でもね、まっちゃん自身はもうおもろくなくておもろいもんを決める人になってたということ、そしておもろいもんは松本人志というガイドラインで定められるものでなくみんなが勝手に決めるもんだ、というおもろい論とまっちゃんが優越的な地位を利用して行ったかもしれないパワハラやセクハラと、世話になったからその人に弓引けないというスジ論はそれぞれ別にするべきやと思うのよね。そして芸人としてはまっちゃんというガイドラインがなくなった時に己が何をおもろいと思っているかが改めて問われているのと、新たなガイドラインをテレビなどのコンテンツ制作者側が探っているわけだけど、その落とし所を見定める作業が並行して走ってて、どうしてええかわからんやろね。」
が「そんな中、君は坂道が嫌やとか」
ヤ「あ、そっちの話もする?主に秋元康的なことについて語ることになるけど」
が「そっちの坂道の話やったん!!?」
ヤ「まだまっちゃんの話は終わってないから、今はそっちの話するね。」
が「スイッチが入ってしまっております。」
ヤ「坂道を転げるように下っているまっちゃんのね。」
が「メタファーやったん??」
ヤ「今まで芸人について語っていたけれど、もちろんコンテンツ制作者の方の話もあれば、まっちゃんに気に入られると良い目に会えるという言い方でまっちゃんの周辺にも妙な権力が発生しているという作り、タレント稼業の作りを真面目に眺めた時に、それって日本の色んなところで発生していることなんじゃないの、それを消極的に是としてきた自分がそれぞれの皆さんの胸のうちにいらっしゃるんじゃないの、そうなると誰もなんも言えない状態なんじゃないかな、て。」
が「急にびっくりするやん、やめてよー。」
ヤ「みんなであははおほほと笑ってきたじゃない、笑ってもらってありがとうって言ってた人もいるじゃない、志村けんのしょーもないコントでおっぱい出るの楽しみにしてたって懐かしんでる人もいるじゃない、今でも週刊誌の表紙は半裸の若い女性だらけでそれは彼女らが望んでやっていることだと説明されてるじゃない」
が「いろいろごちゃごちゃしてきたな」
ヤ「半裸の未成年が踊ってるのを熱狂的に支持してきたことも忘れちゃいけないし、そもそも18歳にならないと選挙権がなかったり、選挙権あるのに賢しいふりして行使せん人がそこらじゅうにいることもハラスメントですよ。あー嫌いやわ。」
が「坂のくだりとどう関係あんねんな。」
ヤ「きゅうううううううっと飲んで寝て忘れるわ。」
が「皆さんも今日のことは忘れてくださいね!ヤマブッキーのことは嫌いになってもザ☆プリミエールのことは嫌いにならないでください!」
ヤ「秋元的な話にうつろか」
が「もうええわ。どうもありがとうございました!」
ヤ「続行!」
が「それもパクりやないか!ほんま、終わります。またね。」

 

(テーマ「松本人志」。難しいお題にブッキーが張り切っちゃいました。)

テーマコンテスト王者へのリング上インタビュー  がりは

  • 2024.02.04 Sunday
  • 18:41

テーマコンテストのこのベルト、どうですか?似合ってますか??
(大歓声!!)
ずっと、金色に輝くMVPのベルトこそが俺のベルト、そう思ってきたけれど、意外とこのプラチナムな輝きもいいんじゃないかってそう思えるようになってきたよ。
今回のテーマ「漢字」、今年の漢字予想しろってSesameが言うから真正面から予想したのに、言うこと聞いたの俺だけって、俺が寒いみたいじゃねえか。
でもその素直さの分だけ、俺が勝ったのかなって。
どう考えても今年の漢字に選ばれた「税」よりも俺の「狂」の方が一年をよく表していたと思うし、作品についてはなにも言うことはないよ。
ただ三票頂いた中に、初めてこのプリミエールのリングを見たというbutaumaoさんの一票が光り輝いて見えるよ。
ありがとうbutaumaoさん、曇りなき眼で見てこの俺に一票を入れてくれてありがとう!
それから幕末の今年の漢字をまとめて書くという無茶ぶりに応えたIndigo、あんた漢だよ。
最後にアールグレイ、投票ありがとう!もっともっともっと書いてくれよ。

 

(ここでがりはに紙が渡される。)

 

え?これ俺が読むの?
速報です。
2023年のプリミエール三賞それぞれの最多勝を発表します。
まずテーマコンテスト Mr.X及びMr.Sesame!(4勝)
続いて最優秀作品賞 Mr.X(6勝)
最後にMVP Mr.X(6勝)

Mr.Xはここで三冠を達成しました!!おめでとうございます!!

・・・・・・・・

これでいいか?
良かねえよ!
全プリミエーラーの屈辱だよ。
確かにあいつは去年よくやった。それは俺も認める。
毎週毎週書いたし、どれも面白かった。
でもさ、俺が12月ちょっと気を抜かなかったら、俺が二冠だったんだよ?
ウサギちゃん的なあれで。
いやいや、言い訳とかじゃなくて。
ほんとほんとほんとマジで。
わかったよ、今年はやり返すよ。

全部獲りまくってやるよ!!

手始めに2月のテーマコンテストのテーマを発表する。

テーマは「ねこ」だ!!

あいつと俺が言い訳なしでぶつかれるテーマだ。
ガラパゴスでいかに忙しくても、さすがにこのテーマからは逃げられないだろう。
ヨロシクオネガイシマス!!

 

今日はアイを語るよりエビを語ろう  がりは

  • 2024.01.24 Wednesday
  • 23:55

新春と言うにはもう随分経ってしまいましたがおめでたくえびのお話など。

 

プロレスにはエビ固めという技と逆エビ固めという技があります。
プロレスは読むよりも見てもらう方が、見てもらうよりもやってもらう方が話が早いのですが、読んだ時にもより伝わるようにちょっとご説明しておきたい、そのような気持ちになっているのです。

エビ、ということでお腹を「く」の字に曲げた絵を想像していただきたい。
おせちに入っている、伊勢海老じゃない方のエビです。
あの「く」の字の上半分を床につけてその上に覆いかぶさり、「く」の字の下半分を外側から腕で巻き込んでいくとエビ固めの完成です。
様々なバリエーション(横入り式、高角度後方回転など)がありますが、共通しているのはギブアップを取る技ではなく、フォール(相手の両方をマットにつけてワン・ツー・スリー)を取る技だということです。
相手の両肩をマットに三秒間付け続けるために、逃げにくいように足を上げておくという技です。

プロレスを報じている一流紙などで試合結果を確認すると決まり手の五割以上がエビ固めになっていると思います。

相手をラリアットなどで叩きのめしても、多くの試合で最後の形はエビ固めでスリーカウントを取っているんですね。

 

逆エビ固めについても解説しましょう。
逆エビということで、どの部分が「逆」なのかというと体を曲げる方向ですね。
相手の顔、腹のほうをマットにつけて、その背にまたがり相手の足を持ってぐっと反らせます。
つまり強制的にエビ反りにする技なのですが、技名としては逆エビです。(エビ反りにこだわるなら、キャメルクラッチの方がよりエビ反りなのですが。)
腰を相手の腰の上に落とすとより効果的です。
極め方としては仰向けの相手の足首のあたりを両脇に挟み、相手を裏返しにしてステップオーバーした後に腰を落とします。
単純で基本的な技の一つですが、拷問技と呼ばれますし、一流レスラーの必殺技として現代プロレスでも使われています。(ウォールズオブジェリコなど。)
かけられた選手は必死に腕立て伏せの要領でプッシュアップし、ロープへ逃げようとします。

何しろものすごく痛くて苦しいですから。
真っ赤になって状態を何とか起こしロープへ腕だけで這って逃げる様はエビのようであるなあと、素晴らしいネーミングだなあと思っていたのですが、逆とはなんだろうかと。
エビ固めをみてもエビにはなかなか見えないこともあって、ずっと引っかかっています。

 

逆エビ固めは別名ボストンクラブと呼びます。
このボストンクラブは、片足だけを決めるハーフボストンクラブ、両足をクロスさせて固めるサソリ固め、テリーマンの必殺技テキサスクローバーホールドなどの派生技があります。
で、なぜボストンクラブと呼ばれるかというと、ボストン出身の選手が、ボストン港で水揚げされる大きなハサミの蟹のように相手の体を折り曲げるからだそうです。
そんなに曲げたら、ラーメンマンに殺されたブロッケンマンのようになってしまいそうです。
と思ったら、元々逆エビ固めはリバースボストンクラブと呼ばれていたそうで、ボストンクラブというのはエビ固めを指していたそうです。
いつのまにかリバースが取れてボストンクラブと呼ばれるようになっていたんですね。

 

同じ技をエビでたとえる日本と、蟹のハサミでたとえるアメリカの違い、エビ反りなのに逆エビになる不思議など頭に入れながらプロレスを見ていただくと、ほとんどの試合がエビ固めで終わりますゆえ、一味違うと思いますのでどうぞよろしくおねがいします。

 

(テーマ「えび」。柔道におけるエビ、柔術におけるエビについてはまたの機会に。)

新日本プロレスイッテンヨン東京ドーム大会の予想の振り返り  がりは

  • 2024.01.05 Friday
  • 17:17

改めてイッテンヨン、素晴らしい大会でした。
1月2日のNOAH、1月3日の全日本と観客にフラストレーションと先行きの不安を与えるような興行が続いた中で(どちらも大切な要素ですが、お正月のビッグイベントでやらなくても。。。)、業界の盟主として底力を見せつけました。予想をところどころ上回るようなものを見せてもらえて私は大満足です。

タイトルマッチはすべて挑戦者が勝ち、ベルトが移動しました。

ちなみにイッテンヨンは新日本プロレスワールドというアプリで何度でも見返すことができます。
一晩ぐっすり寝て、まだ興奮が醒めませんが、予想を振り返っていきたいと思います。 

 

第10試合 IWGP世界ヘビー級選手権試合  (王者)SANADA ● VS(挑戦者)内藤哲也 ○
(予想1)
SANADAがデッドフォールにて勝利。
試合終了後、場内を暗くしての「ギフト」の時間に「暗闇の王」EVILが乱入、SANADAを血だるまにして衝撃のバッドエンド。ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンとの遺恨を清算できたかと思ったら、今度はEVILを始めとしたHouse of Toutureとの抗争。10月にランバージャックしたのになあ。
(予想2)
内藤がデスティーノで勝利。
(1)試合終了後、セミで勝利したブライアン・ダニエルソンがリングへ。自身の引退ロード中でどうしても戦いたい相手として内藤の名前を挙げていました。
(2)試合終了後のロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンの面々がリングに集まって内藤を祝福。待ちに待った大合唱の瞬間、辻陽太が内藤を襲う。高橋ヒロムは叫びながら止めに入るが、Bushi、鷹木、Titanは辻に加勢。内藤がいたら自分たちは上に行けない、内藤を踏み台にするという宣言で衝撃のバッドエンド。私が辻ならこうする。

結果)内藤がデスティーノで勝利。待ちに待った大合唱に向けてマイクが始まろうとしたタイミングで「暗闇の王」EVILが乱入。2020年、最悪の乱入と呼ばれたKENTAを彷彿とさせ、衝撃のバッドエンド再びかと思われたが、内藤に敗れたSANADAが起き上がり、EVILをシャイニングウィザードで排除。暗闇の王をシャイニングウィザードで振り払うなんて素敵、どこまでいってもSANADAはシテではなくアドなのかという哀しみは、「デ!ハ!ポン!!」の大合唱で埋め尽くされた東京ドームにすっと滲んだ。

(感想)
内藤が目の手術明けでコンディションが心配されたが、肉体的には休養を取れたプラスが大きかったように見えた。序盤から要所で繰り出される相手の腕を掴んだまま首筋に叩き込むバックエルボーの連打が効果的で、内藤のリズムで進んでいたように思う。SANADAのリバースフランケンシュタイナー、危ない角度で突き刺さったデッドフォール、掟破りのデスティーノなどの頭部頸部への攻撃と、スピード満点で美しい弧を何度も描いたラウンディングボディプレスの整合性のなさが、首の一点攻撃を続けた内藤との差だったのか。終盤の攻防はプロレスが大好きな二人の終わらない物語、いつまでも見ていたかった。
東京ドームでのデ!ハ!ポン!の大合唱は、内藤ファンのみならず新日本プロレスファンの念願であるとともにトラウマにもなっていて、EVILを排斥した後も誰か来るのではないか、また大変なことになるのではないか、と不安の中進行、我が家でも家族四人で大合唱できて安堵の涙を流した。

 

第9試合 スペシャルシングルマッチ オカダカズチカ○vsブライアン・ダニエルソン●

(予想1)
オカダカズチカがレインメイカーで勝ち。試合後、ブライアンとオカダが抱き合いノーサイドの雰囲気になっているところにジョン・モクスリーが現れ、ベルトで二人を殴打。負けて相手と抱き合うなんてブラックプールコンバットクラブの流儀に反すると。AEWでのオカダーモクスリー戦の機運高まる。

(予想2)
ブライアンがオカダをタップさせて勝ち。オカダは四方に深く礼をして退場。もしかして・・・・・

(結果)オカダカズチカがレインメイカーで勝ち。試合後、オカダから座礼。ブライアンも座礼で返し、日本プロレス・総合格闘技の文脈をしっかり汲んだ爽やかなエンディング。オカダの右腕をブライアンが上げようとして「あがらないよ!」とばかりに拒否されていたのも良かった。

(感想)
キャリアの最終盤にかかったブライアンの執念の右腕殺しにオカダが大苦戦。唇が紫になるほど右腕を中心に極められ、蹴られ、絞められた。ブライアンはポジションコントロールも冷静で、オカダの長い足でもロープに届かないリング中央で攻め続けていた。腕が上がらなくなってから、時折繰り出される顔面への膝(ブサイクニー)が攻撃としてもプレゼンテーションとしても効果的だった。三周りくらい小さいブライアンが術理でオカダを翻弄するのは如何にも日本人好みで、リテラシーの高い観客が集まる日本でだからこそブライアンは自分のやりたいことを全開できたのではないだろうか。面白い試合だった。

 

第8試合 IWGP GLOBALヘビー級選手権3WAYマッチ ウィル・オスプレイ●vsジョン・モクスリーvsデビッド・フィンレー○

(予想1)
モクスリー勝ち。サイズが違う。

(予想2)
オスプレイ勝ち。場外で先頭不能となったモクスリー。リング上で1対1となったオスプレイとフィンレー、途中からオスプレイは必殺技のフルコースでフィンレーを追い詰める。オーバーキルともおもえるほどボコボコにして最後、ストームブレーカーに行くためにフィンレーに近づく。そこでフィンレーは反撃の余力もないのだが、唾を吐きかける。ケニー・オメガvsオスプレイ戦のオマージュに観客は涙する。

(結果)フィンレーがオスプレイへのオーバーキルで勝ち。序盤は前日会見でのオスプレイの提案どおり、モクスリーとオスプレイが共闘、代わる代わるフィンレーをいたぶる。場外でのフィンレーをノックアウトしてからリング上での一対一に。両者の出し惜しみのないぶつかり合いが展開される中、終盤にフィンレーのユニットであるWarDogsが介入しスクランブルに。フィンレーが劣勢を跳ね返し、オスプレイに一気に畳み込んだ。

(感想)モクスリーとオスプレイの対戦が決まりかけたところにフィンレーが襲撃し、かかるはずだったベルトをハンマーで破壊したことから決まった試合。この数年で才能のある若者から世界ナンバーワンレスラーにまで上り詰めたオスプレイが新日本を離れる試合なので、新日本におけるナンバーワンガイジンの座をフィンレーに継承するような試合になるのかと予想していたが大きく外れた。オスプレイの入場でテンションが爆上がりし、会場中がオスプレイ!オスプレイ!と歌っているのを見て心底羨ましかった。試合?最高に決まっているではないですか。乱入はあったものの、序盤に2対1でいたぶっている時間があったおかげで理不尽感は最小だった。

 

第7試合 IWGPジュニアヘビー級選手権試合(王者)高橋ヒロム●vs(挑戦者)エル・デスペラード○

(予想)
高橋ヒロム勝ち。さすがのデスペラードでも病み上がりでは無理。
二人とも事前のインタビューではお互いが至高で、お互い以外眼中にない感じだったので、House of Tortureの金丸とSHOと東郷が乱入、試合をぶち壊す展開はあるかもしれない。私がSHOならそうする。

(結果)エルデスペラードがロコモノ、リバースタイガードライバーからのピンチェロコで勝利。試合後バックステージで、WATOの挑戦表明とHoT金丸及びSHOの襲撃を受けた。

(感想)
デスペラード様申し訳ございませんでした!!同日入門の二人がお互いに最高だと認めあっての対戦。デスペラードが特別仕様の、デスマッチで吹き出す血を連想させる赤く染まったマスクで入場、ヒロムは特別仕様のいつもよりもより散らかったガウンで入場。デスペラードは目の手術明けなので相手の体を触っていたいのではと思い、ヌメロドス中心の足責めでいくものとばかり思っていたら、入場してきたヒロムに向かっていきなりのトペコンヒーロで全快アピール。途中ヌメロドスへの移行を腹筋で起き上がってきてからのカナディアンデストロイヤーで切り返したのには開いた口が塞がらず。ヒロムの世界だなあと思っていたが、デスペラードの執念が上回ったように見えた。バックステージ、そこは金丸ではなくSHOが行かんかい。


第6試合 IWGPタッグ&STRONG無差別級タッグ選手権試合 毘沙門●vsGoD○

(予想)
GoD勝ち。実際はWarDogsがGoDの意図しない所で介入、毘沙門をボコボコに。勝利したものの納得がいかないGoDがWarDogs制裁を宣言。トンガ兄弟とともにGoDは勢いを増す。

(結果)
GoD勝ち。2m超えの巨人ヒクレオがコーナートップからダイビングしてくるサンダーストラック‘91。介入なし。
(感想)
今までより両軍ともに二人プレイが多くてもやもやした。ドーム大会の中盤でタフガイコンテストのような試合はできなくて、毘沙門は攻め手に困ったのかなと。後藤のコンディションがかなり悪そうなので、直してもらって3月のNewJapanCupで活躍してほしい。GoDが勝ったことで、TMDK、WarDogsはもちろん、海外や他団体のタッグ屋が寄ってくると良いのだが。

 

第5試合 NEVER無差別級選手権試合(王者)鷹木信悟●vs(挑戦者)タマ・トンガ○

(予想)
タマ勝ち。鷹木さんが今年龍のごとく昇っていくためには、まずは下がるところからかなと。どちらが勝っても試合後石井智宏を呼び出し、挑戦者に指名することとなるでしょう。鷹木さんが万が一勝った場合は、タンガロアが兄の敵討ちに出てくる可能性もあります。

(結果)
タマ勝ち。ガンスタン、ブラッディ・サンデー、スタイルズクラッシュとバレットクラブのリーダーたちの必殺技からのDSDで。NEVERらしい火の出るようなゴツゴツしたぶつかり合いの中で、タマのシュプリームフローの浮遊感が良いスパイスに。試合後のバックステージで、タマは家族との時間を増やすため、来月から新日本を離れることを明らかにした。

(感想)
タマのレスラーとしてのカッコよさが全開の試合だった。強さも速さもしなやかさも。鷹木さんがいつものようにパンパンパンと畳み込んで勝ってしまうのかと思ったが、同い年同士でお互いに認めあっている仲の試合らしく、技の読み合い、お株の奪い合いが高速で展開され、しかもゴツゴツもしているという非常に面白い試合だった。タマが取った時には両手を突き上げてしまった。鷹木さんも良い一年になりますように。
タマが新日本を離れアメリカに拠点を移すことで、ベルトをどうするか不透明に。新日本のアメリカでのブランドSTRONGの中で展開するのか、それであればタマは新日本を離れると言わなくても良いのではないか、とモヤモヤは残る。

 

第4試合 清宮海斗 海野翔太●組 vs EVIL 成田蓮○組

(予想)
EVIL組勝利。影響を受けやすい清宮、まさかのHoT入り。NOAHに激震。と言った予想が取りざたされていますがさすがに無理筋。しかし急造タッグでは勝てず。途方に暮れる海野翔太に手を差し伸べるのがユナイテッドエンパイアの余ことグレート・オーカーン。オスプレイの移籍を受けて強化が急務のUE、抜け目なく海野を獲得。HoTとの抗争に入る。俺がオーカーンならやる。

(結果)
EVIL組勝利。HoT総出で入場してくるHoTトレイン状態で、がっつり介入しっかり蹂躙という感じ。

(感想)
HoTが試合の流れをきっちりと読んで悪の限りを尽くしていることが良くわかった試合。解説席にディック東郷が座っていたのだが、「ちょっと参拝してくる」と言って立ってリングに上がり、清宮に対するセカンドロープからの股間攻撃を成功させた。これをするには
1海野を排除
2レフェリーの視線を誘導し目撃させない
3清宮を痛めつけてコーナーから程よいポジションで逆さにし、強制的に開脚させる 
ことが同時に必要で、そのタイミングで該当のコーナーポストに登って見栄を切る必要がある。見事過ぎる。
試合後、成田はもっともっと海野を蹂躙してくれないとオーカーンが助けに入れないではないか。成田は他の皆さんが前に出るときに(今度金丸がデスペに挑戦しそうだけれども)、流れを阻害せずにしっかりサポートできるのだろうか。

 

第3試合 スペシャルシングルマッチ 辻陽太● vs 上村優也○
(予想)
辻勝ち。上村が勝ったらどよめきそう、というくらい差がある。正直、ドームでやらなくても、と思う所もあるので、ハプニングがあるならここなのか。オーカーンが乱入して二人を蹂躙、自らの存在感を誇示する可能性はある。俺がオーカーンならやらないけど。

(結果)
カンヌキスープレックスで上村勝ち。

(感想)
いやー、どっちでも良い。ドームでやる試合じゃなかったなあという感想。辻が引っ張っていたように見えたけど、辻もいうほど、ということか。辻はLIJの中での役割も果たしているが、上村はJ5Gの中で役割があるのか、それを果たせるのか。棚橋のようにシテだけをやってきたレスラーもいるが、アドの時代かもしれんよ。


第2試合 NJPW WORLD認定TV選手権試合 (王者)ザック・セイバーJr.● vs(挑戦者)棚橋弘至○

(予想)
ザック勝ち。社長の新日本初陣だが、10度以上防衛を重ねているチャンピオンを落とせるほど精進してないし、ビジネス的な打算も働きそう。

(結果)
棚橋勝ち。丸め込み合戦でうっかりという感じ。忖度したのはザックの方か。

(感想)
レスラーとしての格が違ってしまって、ザックが窮屈そうだった。今後内藤の点滴としてザックは世界ヘビー戦線に行くのかな。一年間で16回の防衛は本当に立派。ホームだけでなくアウェーでも何回も防衛したザックは王者の鑑。

 

第1試合 IWGPジュニアタッグ選手権試合 War Dogs● vs Catch22○

 

(予想)
Catch22の勝ち。TJPの闇落ちからのWar Dogs入りが一部では心配されているようだが、鬼神TJPとなって帰ってくると見た。オシャレでテクニカルなイメージから一転無法ファイトでWarDogsを蹂躙。試合後アキラに抱き締められて正気を取り戻し、いつもの甘い笑顔に観客も安堵。

(結果)
Catch22の勝ち。TJPのクロスアームDDT、顔面への血の噴霧、合体技2/2と畳み込んで勝ち。

(感想)
TJPがフィリピンの吸血鬼Aswangとなって入場。恐ろしかった。調べていた化け物がでてきたのでそのことにちびるほど驚いた。今後はTJPとなるのか、化け物のままでいくのか。化け物ムーブではタマ・トンガが白塗りになっていた頃の方が恐ろしかったが、あれはタマの身体能力あってのことだったのか。

 

こう書いてみてなんですが、プロレスってつくづく点で見ても面白いし、線で見たり面で見たりするとまた面白いなあと。

今年は少し計画的にこういう取り組みをしてみたいと思っています。

え?予想が当たったのか、ちゃんと振り返れ?

いやいや、当たったから何なんだよ、当たってなかったら何なんだよ、て話なんですよ。

予想はプロレスをもっと楽しく見るための方法の一つですから。

 

そうそう、イッテンヨンを受けてのイッテンゴは新日本プロレスワールドで無料配信されます。

18時からです。

どうぞお楽しみに。

新日本プロレスイッテンヨン東京ドーム大会の予想  がりは

  • 2024.01.04 Thursday
  • 15:28

明けましておめでとうございます。
本年もなにとぞよろしくお願いいたします。

今日は日本プロレス界の年間最大の大会、世界のプロレスでも有数の大会、イッテンヨンです。
そのメインイベントから力の及ぶ限り、時間の許す限り予想をすることによって、私のプロレスの楽しみを増すとともに、少しでも多くの方々がプロレス及び予想を楽しむことに貢献できればと思います。
ちなみにイッテンヨンは東京ドームで15:30〜、新日本プロレスワールドというアプリで中継があります。
下記の予想1は下の試合の予想1とつながっています。予想2も同じです。

 

第10試合 IWGP世界ヘビー級選手権試合 (王者)SANADA VS(挑戦者)内藤哲也
(予想1)
SANADAがデッドフォールにて勝利。
試合終了後、場内を暗くしての「ギフト」の時間に「暗闇の王」EVILが乱入、SANADAを血だるまにして衝撃のバッドエンド。ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンとの遺恨を清算できたかと思ったら、今度はEVILを始めとしたHouse of Toutureとの抗争。10月にランバージャックしたのになあ。
(予想2)
内藤がデスティーノで勝利。
(1)試合終了後、セミで勝利したブライアン・ダニエルソンがリングへ。自身の引退ロード中でどうしても戦いたい相手として内藤の名前を挙げていました。
(2)試合終了後のロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンの面々がリングに集まって内藤を祝福。待ちに待った大合唱の瞬間、辻陽太が内藤を襲う。高橋ヒロムは叫びながら止めに入るが、Bushi、鷹木、Titanは辻に加勢。内藤がいたら自分たちは上に行けない、内藤を踏み台にするという宣言で衝撃のバッドエンド。私が辻ならこうする。

 

第9試合 スペシャルシングルマッチ オカダカズチカvsブライアン・ダニエルソン

(予想1)
オカダカズチカがレインメイカーで勝ち。試合後、ブライアンとオカダが抱き合いノーサイドの雰囲気になっているところにジョン・モクスリーが現れ、ベルトで二人を殴打。負けて相手と抱き合うなんてブラックプールコンバットクラブの流儀に反すると。AEWでのオカダーモクスリー戦の機運高まる。

(予想2)
ブライアンがオカダをタップさせて勝ち。オカダは四方に深く礼をして退場。もしかして・・・・・

 

第8試合 IWGP GLOBALヘビー級選手権3WAYマッチ ウィル・オスプレイvsジョン・モクスリーvsデビッド・フィンレー

(予想1)
モクスリー勝ち。サイズが違う。

(予想2)
オスプレイ勝ち。場外で先頭不能となったモクスリー。リング上で1対1となったオスプレイとフィンレー、途中からオスプレイは必殺技のフルコースでフィンレーを追い詰める。オーバーキルともおもえるほどボコボコにして最後、ストームブレーカーに行くためにフィンレーに近づく。そこでフィンレーは反撃の余力もないのだが、唾を吐きかける。ケニー・オメガvsオスプレイ戦のオマージュに観客は涙する。


第7試合 IWGPジュニアヘビー級選手権試合(王者)高橋ヒロムvs(挑戦者)エル・デスペラード

 

高橋ヒロム勝ち。さすがのデスペラードでも病み上がりでは無理。
二人とも事前のインタビューではお互いが至高で、お互い以外眼中にない感じだったので、House of Tortureの金丸とSHOと東郷が乱入、試合をぶち壊す展開はあるかもしれない。私がSHOならそうする。石森の協力も得る。

 

第6試合 IWGPタッグ&STRONG無差別級タッグ選手権試合 毘沙門vsGoD

 

GoD勝ち。実際はWarDogsがGoDの意図しない所で介入、毘沙門をボコボコに。(毘沙門は二人での攻撃が常態化しており、リング上を正常化するためにも負けてほしい。(願望))勝利したものの納得がいかないGoDがWarDogs制裁を宣言。トンガ兄弟とともにGoDは勢いを増す。

 

第5試合 NEVER無差別級選手権試合(王者)鷹木信悟vs(挑戦者)タマ・トンガ

 

タマ勝ち。鷹木さんが今年龍のごとく昇っていくためには、まずは下がるところからかなと。どちらが勝っても試合後石井智宏を呼び出し、挑戦者に指名することとなるでしょう。鷹木さんが万が一勝った場合は、タンガロアが兄の敵討ちに出てくる可能性もあります。

 

第4試合 清宮海斗 海野翔太組 vs EVIL 成田蓮組

 

EVIL組勝利。影響を受けやすい清宮、まさかのHoT入り。NOAHに激震。と言った予想が取りざたされていますがさすがに無理筋。しかし急造タッグでは勝てず。途方に暮れる海野翔太に手を差し伸べるのがユナイテッドエンパイアの余ことグレート・オーカーン。オスプレイの移籍を受けて強化が急務のUE、抜け目なく海野を獲得。HoTとの抗争に入る。俺がオーカーンならやる。

 

第3試合 スペシャルシングルマッチ 辻陽太 vs 上村優也

 

辻勝ち。上村が勝ったらどよめきそう、というくらい差がある。正直、ドームでやらなくても、と思う所もあるので、ハプニングがあるならここなのか。オーカーンが乱入して二人を蹂躙、自らの存在感を誇示する可能性はある。俺がオーカーンならやらないけど。

 

第2試合 NJPW WORLD認定TV選手権試合 (王者)ザック・セイバーJr. vs(挑戦者)棚橋弘至

 

ザック勝ち。社長の新日本初陣だが、10度以上防衛を重ねているチャンピオンを落とせるほど精進してないし、ビジネス的な打算も働きそう。ザックの試合は必見です。是非。

 

第1試合 IWGPジュニアタッグ選手権試合 Catch22 vs War Dogs

 

Catch22の勝ち。TJPの闇落ちからのWar Dogs入りが一部では心配されているようだが、鬼神TJPとなって帰ってくると見た。オシャレでテクニカルなイメージから一転無法ファイトでWarDogsを蹂躙。試合後アキラに抱き締められて正気を取り戻し、いつもの甘い笑顔に観客も安堵。

 

ここまで書いておいてなんなのですが、試合の見どころなどは各自公式webなどを参照されたい。

本当は一日一試合ずつ、見所を紹介すれば良かったと後悔しています。

試合の展開も書きたかった。

来年はそうするので許してください。

 

【テーマ】抱負〜空亡明け〜  がりは

  • 2024.01.03 Wednesday
  • 23:55

明けましておめでとうございます。
がりはです。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

抱負のつくり方としては、来し方を振り返り行く末を見据えるのがオーソドックスです。
会社で事業計画立てるならそうしますよ。(まあ、事業計画に関しては到達せねばならぬステージがまずあって、そこにどうやって行くかの話が優先ですけれども。)
でも正直昨年の私のプリミエール、振り返りたくない!

 

前半こそなんとかなっていたものの、後半は辛く苦しい闘いで本数も減る一方。
立て直しを図る暇もなく、量とともに質も下がっていくのを読者としての自分が作者としての自分を相手にしなくなるところまで押し流されてしまいました。
そんな中、Mr.X、たりき、Mr.Indigoのレギュラー陣に、半レギュラーとして定着してくれたMr.Sesameの台頭で、いやー、苦しかったです。
もちろん、プリミエール全体を支えてくれたという意味で、私の留守に本拠地を守ってくれてありがとう!という気持はあるのですが!

みんなのことを愛してやみませんが!

 

それがね、ある人に言われたんですが私「空亡」だったらしいんです。
もう字面が怖い。
昨年出会った漫画の中でベストの「もののがたり」の中では必殺技の一つとして出て来た「空亡」ですが、四柱推命という占いの中で「もがいても抜け出せず深みにはまってしまう時期」のことを指すらしく、井上陽水の名曲「夕立」で歌われているような状況のようです。
いやー、なる前に聞かなくて良かった、今の時期に聞いてよかった。
今振り返ってみるとこの二年くらい、実はとーってもしんどかった。
いつも通り頑張っていても、いつにも増して頑張っていても、いつも撤退戦だった気がします。
丹羽長秀のような退きの名将ではなく、どちらかというと勇猛で鳴らすタイプですので(本当は軍師タイプですが。)、この状況は非常に苦しかったです。
このギリギリの精神状況で耐えている時に「自分空亡やで。風車風が吹くまで昼寝かな、やで。」などと言われたら、自分を支えていた最後の一本がぽきんと折れて心が複雑骨折していた可能性すらあります。
危うい。
危なすぎる。


でね、もう少しで明けるらしいんですよ、それが。
そんな状況で、局面が大きく変わることを期待しちゃうと、去年のことなんてなんの参考にもなりません。

空亡の二年間でストレスが溜まってるんですよ。
それが空亡だったと知ってさらに四倍くらいになってるんですよね。
このストレス、ぶつけちゃおうかなと思ってます。

まあ、抱負としてテーマ参戦と明るい悩み相談室PREMIER2本を含む毎月六本の作品を書くことを通して年間の最多MVP獲得を目指します。

書いているうちに質も上がるでしょう。

尻上がりに最優秀もテーマも獲れて獲れて獲れてしまうでしょう。
読者の皆様におかれましてはどうぞお楽しみに。
プリミエーラー達よ、首洗って待ってててね。

待ってたでしょ、こういうの。

 

(テーマ「抱負」。空亡とか天中殺とか、怖い字面ですよね。都合よく何かのせいにして、明るく生きられる術、取り揃えてます。もしご要望があればご一報を。まずは相談から。)

 

【テーマ】今年の漢字2023 がりは

  • 2023.12.11 Monday
  • 07:00

今年の漢字ねえ。
流行語大賞が関西以外では全く興味を持たれていないと思われるアレになっちゃったわけで(おっさん臭がすごいと話題になってましたね。)、すごい恣意的な審査をする審査員の傾向を読み切って的中させたセサミ先生には称賛を。

 

さて、今年の漢字を予想します。
これは投票で選ばれます。
投票数にはばらつきがあります。
どの地域からの投票が多いかはわかりません。
昨年は「戦」でした。
投票総数22万あまり、二位の「安」とは200票差。
「戦」が選ばれた大きな要因はウクライナ戦争ですが、今年になっても戦火は収まらず、イスラエル紛争も始まっています。
今年は「安」がつく人が暗殺されてないので(あれも先進国とは思えない事件でした。)普通に考えると「戦」のV2は固いでしょう。
漢字は大体六万字、常用漢字は二千字、その中から今年を象徴する一字として頭に浮かんだものを投票するわけで、手掛かりが無さすぎますよね。
ですからかなりキャッチ―な候補じゃないと勝ち切るのは並大抵ではありません。
ぐりぐりの本命は「戦」の一字。
陸援隊の中岡みたいですがしかたない。

 

 

これだと芸がないので、もう少し考えてみましょう。
生活周りで考えると今年は大きく2つの側面があり、一つ目はコロナ禍が日常化したことによる開放的な気分。
コロナ禍関連の様々な制限からの解放。
インバウンドの観光客も戻ってきて、様々な物産を買い漁って頂いてます。
第二、第三の開国の様相を呈したので、「開」もあるかと。
二つ目はガソリンをはじめとする物価の高騰、円安、賃金が上昇しない、などの理由で生活苦が話題になることが多かったですね。
「高」「苦」なども有力ですかね。

 

政治的な面では安倍氏の死後、重石が取れたかのように様々政治と宗教と金の問題が噴出しています。万博も気持ちよく開催できるか怪しい感じですし、最近だと東京オリンピック招致に関する馳の発言など、止まらねえな!という感じです。
「疑」「悪」とかどうでしょう。
そんな言葉が似あう人たちから「誤解を与えたとすれば申し訳ない」と言われるたびに、パイルドライバーしてやりたくなります。
統一教会に解散命令が出ました。
それと裏腹に岸田総理と統一教会のつながりが最近になってまた明るみに出たようです。
宗教つながりでいくと創価学会の池田大作さんが亡くなりました。
このことについても岸田総理が総理大臣としてメッセージを出したことが批判されました。
宗教というある意味「推し道」(尊いという気持を捧げるお金と時間で表現する)の総本山に、「僕を推してください!」とお願いしてここまで来た人たちが、自民党を中心とした政界の各所にいるということが可視化されてきています。

 

推し方面で行くと、芸能面ではジャニー喜多川による性加害が明るみに出た(元々出ていたが、取り上げられるようになった)ことが発端のジャニーズの解散や、宝塚歌劇団のパワハラを苦にした自殺と公演中止。
羽生結弦さんの結婚生活が短命に終わった原因として、ファンによる悪質なストーカー行為が上がったこともありました。
ホスト狂いの問題が国会で取り上げられることと合わせて、「推し」と「ビジネス/金儲け」の関係の限界、深い闇が見えた年でもあります。

「推」も候補に推しておきましょう。

 

盲信的という意味では保険金不正請求問題が発覚したビッグモーターの件も今年の大きなトピックです。
何もかもが狂っている組織の中で、おかしいと思っても声を上げられず、やめることもできない人が五千人も働いていたという、社会学のケースに使って徹底的に究明してほしい事案です。

あおりを食って種々の保険料が上がるのは勘弁してほしいです。


スポーツ等では、大谷翔平さんの二刀流の活躍でメジャーリーグMVP、井上尚弥さんの四階級制覇、リバティアイランドの三冠達成、藤井聡太さんの八冠達成、大宮アルディージャのJ3降格、阪神タイガースの日本一、聖地後楽園ホールでのジョン・モクスリーとエル・デスペラードのテキサス・デスマッチなど数々ありました。
どれも素晴らしいですがこの中で今年を象徴するものがあるかというと、厳しいですよね。
MVPは日本人が選ばれるのは珍しいが、毎年誰かが選ばれている。(満票は珍しいけれども。)(MVPってのは投票の結果なので、ノリにくいですよね。)
これから1000億円=1オオタニさん、という換算で語られるようにはなると思います。
井上尚弥がパウンドフォーパウンドなのは本当に歴史的なことだと思うのですが、ボクシング自体が盛り上がりに欠けています。
リバティアイランドの三冠は素晴らしかった。
しかし藤井さんの八冠と合わせて「冠」を推すのはいかにも無理筋。
藤井さんは全人類の中で一番強いけれども、リバティアイランドは三歳牝馬の中で一番強かったという差がありますから。
藤井さんの八冠は本当に素晴らしかった。
人間と人工知能の付き合い方を先駆的に模索する将棋界において、正しく付き合うと人間の能力を極限まで引き出すことができる例として。
しかしそれをもって今年を総括するのは難しい。
大宮アルディージャは他を圧する大型の財布を持ちながら歯車が狂い降格、緊縮財政で選手獲得に連敗し続けた東京ヴェルディを始めとしたJ2ファンの留飲を下げることに大いに貢献しましたが、残念ながらJリーグ自体がそこまで盛り上がってません。
J1から落ちそうで落ちない、ということで受験生のお守りになっていた大宮の成れの果てです。
阪神タイガースの日本一は、たかだか6球団で争われるセントラルリーグとパシフィックリーグの代表戦で勝ったに過ぎず、むしろ1985年から優勝してなかったこと自体が不思議です。(涙)

 

ジョンモクとデスぺの試合に関して言うと、創設者アントニオ猪木の死もあってか今までの新日本プロレスでは考えられないつくりの大会を行ったことがまず特筆すべきことでした。デスマッチがメインを飾るなんて信じられません。しかもジョン・モクスリーという21世紀を代表するプロレスラーの一人がこの二日間のために来日し、階級も違う実績も釣り合わないエルデスペラードと一騎打ちをしたこと、その大会で繰り広げられた大会が心底素晴らしい試合だったこと、出場してきた各選手も観戦した皆さんもリスペクトにあふれた素晴らしい空間だったことを考えると、この七月四日五日の興行を持って今年を総括しても良いのではないかと思います。
この興行を通じてテーマになっていたのは「狂気」です。
最大限のリスペクトを相手に対して抱いているから、思う存分傷つけあえるという世界ですから。

そこには誤解を招いたとしたら、なんていう条件節は存在しません。
政治・宗教・カネのところで書いてきたドロドロした見たくもないような話から一転、日本で起きた奇跡なのですから。
まあ、やってたことは血みどろのデスマッチですけれども。
このことを記しておくためにも「狂」の一字を推しましょう。

 

 

あれ?意外と今年の一字、「狂」でもいいんじゃないですか?

いろいろ勘案しても「狂」なんじゃねえかと。

 

 

※ジョンモクスリーが試合後リング上で語った言葉を紹介します。
「俺が今夜の大会を締めるんだ。なぜなら日本にいるときは俺が新日本プロレスの王だからだ。だが、今夜は農民のような気分だ。ここにいるファンの皆がキングでありクイーンだ。この後楽園ホールで試合をすることがどれほど特別なことか、その一部となれることがどれほど特別なことか、それを皆が知っているかどうかは分からないが、この後楽園ホールは世界のプロレスの中心なんだ。これは世界で知られていることで、俺や皆にとって特別な場所だ。俺は数年前に初めてこの後楽園ホールを訪れてこのリングで洗礼を受けたことで生まれ変わることが出来たんだ。この気持ちは言葉で説明するのは難しい。お金では決して買うことが出来ないこの気持ちを俺にくれてありがとう。俺にとって世界で最も重要なことは、俺の心の一部が常に東京にあること。その気持ちがある限り、俺は東京に来て、新日本プロレスに来て、全力で闘う。皆が俺に与えてくれたものを返していくために。」

 

こんな気持ちで仕事をする人が増えると、今日よりも良い明日が来ると思います。

【テーマ】株式会社がりは

  • 2023.11.29 Wednesday
  • 23:55

がりは「金というのは金の使い方がうまい奴の所に集まるのである。そしてそうなるのが世の中にとって良いのである。これが私がお金に関してわかっていることだ。」
たりき「ちょっと何言うてるのかわからないです。」
が「聞いた通りやないか。」
た「お金って使ったらなくなっちゃうじゃないですか。」
が「あ、そのレベルね。ただ消えるのであれば使い方がうまいとは言われないよね。君の競馬と一緒ね。」
た「僕の競馬はちゃんとバシバシ?しばしば?時々?たまには?ごくまれに?当たってるんで大丈夫です!」
が「ごめんごめん。例えが悪かった。最近どうなん?」

た「シャガールの馬、最近見えるようになってきたんですよ。」

が「美術館でも行ってきたんか。ええ病院紹介したろか。」

た「ほら、夢競馬に出て来たでしょ。」

が「寝言は目開けて言うてたらあかんよ。」
た「お金を使うのが上手いっていうのは具体的にはどういうことですか。」
が「例えば今君に1,000円渡してもおいしいラーメン作られへんやろ。それを然るべき人に然るべき場所で渡すとラーメンにチャーシューと煮卵と半ライスついてくるやないか。しかもその人は利益を出してはるわけで、格段に1,000円の使い方が上手い人やと思わんか。」
た「なるほど?」
が「これは他のことにも当てはまるのよ。こういうものがあったらええな、こういうものがほしいな、という時に金で「買ってる」というけれども、そこで起こっていることはお金の使い方が上手い人にお金を渡しているということなんだね。」
た「そうかー、そういうことか。最近投資をせなあかんなと思ってるんですけど、さっき言うてたことと投資って何が違うんですかね。」
が「投資というのはお金を使い方が上手い人に対してお金を使うより先にお金を渡すことやから、まあ一緒かな。」
た「じゃあ株ってなんですか?」
が「聞いたら答えてもらえると思ってるな!答えるけども!」
た「すっと答えてくださいよ。漫才中やねんから。」
が「株は投資の対象の一部で、企業に対する投資やね。俺としては儲かるか儲からんかよりも、その会社が好きか、頑張ってほしいかで選ぶけれども。」
た「なんかおすすめの株あるんですか。」
が「「がりは株」をおすすめしたい。この中で私よりお金の使い方がうまい奴がおるか。おらんな。そしたら水が低きに流れるように、金はがりはに預けるのがよかろう。」
た「がりはさんはどんな風にお金使うんですか。何が返ってくるんですか。」
が「それは誰がどれだけ「がりは株」を買ってくれるかによるが、俺は常に最高の使い方をするよ!」
た「ほななけなしの百万円!あやしいけど!」
が「おおきに!これが「がりは株」じゃ。受け取れい!」
た「なんですかそのお腹によさそうなやつ。配当はいつっすか。」
が「うーん、クリスマスじゃい。」

 

 

クリスマスイブ。
千葉県船橋市中山競馬場K-SEATに燃えるような赤のスーツと漆黒のスーツ、二人の男の姿があった。
有馬記念出走前に雑兵日記PREMIERを確認したがりはは、席をそっと離れ勝ち馬投票券の自動発売機へ。
上限の百枚の一万円札を機械に飲ませ、「馬券の現実」の予想通りに馬券を買う。
たりきは純粋にこのレースを楽しみにしていた。
遊び程度に昼過ぎにちゃらちゃらと馬券を買い、その買い目も忘れていた。
百万円がかかっているとは知らないたりきの予想はいつにも増して潔い3連単1点。

今シーズン連敗街道なのに、当てる気があるのか。

連敗街道だが「全然オッケー」なのか。
数分前に百万円だったはずの紙切れを胸ポケットに忍ばせ、がりはが席に戻ってくる。

 

ファンファーレが鳴る。
息を呑む。
ゲートが開く。

2分半後。

歓声、いやそれ以上の怒号に包まれた中山競馬場。

頭を抱えるたりき。

呆然と立ち尽くすがりは。

配当やいかに。


(テーマ「株」。なんか変な風に膨らみました。)

ステイションラヴ がりは

  • 2023.11.09 Thursday
  • 22:43

誉田駅が好きです。


駅には本当に様々な人々がいらっしゃいます。

駅自体を目的とする方はおらず、夜遅く最終電車が行ってしまった後は、朝早く始発電車が走る頃までシャッターが閉まってしまいます。

稀に写真を撮りに来られたり、入場券だけを買いに来られたりする方もいらっしゃいますが、駅は通り過ぎられる場所として存在します。

駅からどこかに行く人が、様々な場所から様々な手段で集まってきて、同じ電車に乗り、しばし同じ時を過ごして、それぞれの目的地に向かって別れていく。

それぞれの皆さんの旅の通過点として、我々駅は存在しています。

今までいた場所からこれから向かう場所へのゲートウェーとして。


改札では極力引っかかってほしくはないのですが、引っかかった時に何度も強く財布やカバン等を読み取り機に当てるのは絶対にやめてほしいです。

引っかかったら、一度後ろに下がって改札機の外へ出て頂くのがよろしいかと存じます。

話がそれました。


駅は出会いの場でもあります。

朝は高校生がたくさん降りてきて、近くの高校に向かう道連れを待っています。

友だちと歩く人は明るく、恋人と歩く人は少ししっとり、道のりも少し変わるようです。

高齢の方々もハイキングだ、ゴルフだということで待ち合わせされています。

働く方々が職場の用意したバスを待っている姿からは立ち上る瘴気が見える気がします。

なぜあんなにどんよりするのでしょうか。

幸いロータリーの端っこなのでそこまで気にならないのですが。

聖書の教えを広めようとしている方や、自らの政治活動のアピールをされている方が出会いを求めている姿もたまに見るのですが、これもある意味出会いでしょうか。

話しかけられている方の表情を見ていると別れというか、訣別の場になっている気もします。

駅は別れの場でもあります。

お出かけから仲良く帰ってきた二人が、お家が別方面なんでしょうね、なかなか離れられなくて駅に長居してくれることがよくあります。

雨風もしのげますし、お金もかかりませんからね。

酔っぱらって別れるのが名残惜しい方々が、上りと下りに分かれちゃうのが嫌だったんでしょうね、ホームで肩を組んで大合唱なんてこともあります。

私なんかだとなかなか見ないですが、東京駅さんなんかはホームでの愁嘆場は何億回とあったんでしょうね。

私もそんなドラマチックな駅に生まれたかったのですがこればかりはしょうがないですね。


今、私は隣の駅である誉田駅さんに恋しています。

北側だけどんどんきれいになっても、交通の要である県道20号に面した顔は頑として変えない一途さ、トラブルが起きた時には真っ先に折り返し駅になるその度量に惚れました。

きっとこれからまたどんどん乗降客も増えて大きくなるんだろうな、そしたら少し遠い存在になっちゃうかも、と思ったらどんどん恋しさが募ってしまって。

少しずつ少しずつ、枕木一つ分ずつでも、誉田駅さん側に寄って行こうと思っているところです。


(テーマ「駅」。駅が駅に恋してる話って読んだことないな、と思って土気駅の気持ちで書いてみたのですが。。。 )

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